Be-dan

虎屋・小谷さんが、ギャラリーの展示企画を担当するまでのキャリアって?(2/4)

2021.2.8

今月のBe-danは、株式会社虎屋で、ギャラリー運営虎屋文庫を支えるお二人にインタビュー!

第2回も引き続き、虎屋 赤坂ギャラリーの展示企画などを担当されている小谷 由香里さんに、お話を伺いました。

第1回

 

(左)小谷 由香里さん(右)河上 可央理さん
※撮影のため、一時的にマスクを外してもらいました。

 

―小谷さんは、新卒で入社後、最初は店舗で勤務されていたのですね。当時から、いずれは展示を企画するようなお仕事をしたい、と考えていたのですか?

 

大学でプロダクトデザインを専攻していたので、もちろん興味はありました。就職活動中は、学んできたデザインや企画の技術・能力を活かせるような仕事がしたいと思っていました。

日本文化が特に好きだったので、それを幅広く伝えたいなぁ、と。そうして巡り合ったのが虎屋で、選考時の対応などから人を大切にする会社だと伝わってきて、入社後も気持ちよく働けそうだと感じ、入社を決めました。

 

―そんな経緯があったのですね。

 

はい。最初の配属は2007年にオープンしたばかりの東京ミッドタウン店でした。このお店はギャラリーを併設していて、当時は店舗の販売員がギャラリーでの展示の企画も担当しており、私も経験したことがあります。その後、宣伝部門へ異動し、広告やパッケージなどを10年程担当しました。

そして赤坂店が2018年にリニューアルオープンしたタイミングで、現在の文化事業課へ異動しました。

 

 

私たちは東京ミッドタウン店と赤坂店の2つのギャラリーの企画を、メンバーそれぞれで担当しています。いずれは2ヶ所で連動した企画も行えたら、と。また、赤坂店の2階の一角で、ギャラリーと連動した展示やイベントなども企画しています。あと、実は赤坂店のInstagramも担当しています。

 

―そうだったんですか!本当に幅広く、‟伝えるお仕事”を担当されていらっしゃいますね。

 

ありがとうございます!

そうですね、楽しい仕事は自分で作るしかない!という情熱で、立候補したり、自分でどんどん仕事を取ってきたりもしています。

 

―宣伝部門で商品に多く触れてられていたからこそ、今、違った角度でお客様に向き合い、やりがいがありそうですね。

 

そうかもしれませんね。宣伝部門ではデザインを通して“虎屋のブランドとは何か”ということにずっと向き合っていました。

今はそういった経験を活かした仕事ができて楽しいですし、今の自分が心から良いと思えることや、意味があると思えることを一つでも多くやりたい!という気持ちで取り組んでいます。

 

―最後に、小谷さんが好きな虎屋のお菓子を教えてください。

 

とっても迷ってしまいますが、やはり、あんです。小豆と砂糖だけでできているのに、なぜこんなに美味しいんだろう、と。

実は以前、ギャラリーで、当店で使っているものと同じ原材料を使い、ご家庭で作っていただけるレシピであんを炊くワークショップを開催しました。手作りの美味しさがあるあんが完成しましたが、なぜ同じ原材料なのに味に違いが出るのか、とても不思議でした。やはり職人の技術ですよね。虎屋が500年培ってきたものなんだなぁ、と改めて思いました。だから、あんが好きです(笑)。

 

商品やギャラリーを通して、虎屋という企業と、そのお菓子の魅力を伝え続けている小谷さん。ご自身もとても魅力的で、素敵な方でした!ありがとうございました。

第3回は、お菓子にまつわる資料を収集・管理し、和菓子文化の研究も行っている、虎屋文庫河上 可央理さんにお話しを伺います。お楽しみに!

(第3回につづく)

 

 

『ようこそ!お菓子の国へ ―日本とフランス 甘い物語―』 展示風景

 

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日本女子大学・内村理奈准さん

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静嘉堂文庫美術館 館長・河野元昭さん

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展覧会名

ようこそ!お菓子の国へ
―日本とフランス甘い物語―

会期

2020.09.26~2021.04.11 開催終了

会場

虎屋 赤坂ギャラリー

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Editor | 静居 絵里菜

OBIKAKE編集部所属。

 

Writer | naomi

採用PR・企業広報職、Webメディアのディレクターなどを経て、アート&デザインライターに。
作品と同じくらい魅力的な、作家の人となり・ストーリーも伝えたくて書いてます。
好きなもの・興味関心と守備範囲は、古代文明からエモテクのロボットまでボーダーレスです。

note  https://note.com/naomin_0506

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