ミュージアムさんぽ
2020.10.1
「おびかけ編集部がゆく!ミュージアムさんぽ」とは
企画展だけではない、ミュージアムの魅力について、編集部がたっぷり取材します!
今回訪れたのは、元町中華街にある横浜人形の家。貴重な人形を数多く所蔵する、人形専門博物館です。
開館の経緯から、めずらしい人形にたくさん出会える展示室まで、たっぷりご紹介します!
横浜人形の家ってどんなところ?
横浜に縁が深い人形コレクター・大野英子さんのコレクションが横浜市に寄贈されたことをきっかけに、1979年3月に現在の施設の前身がオープンしました。
その後、太田ますいさんからひな人形などの多数の寄贈があり、さらにさまざまな団体や個人からも寄贈を受けます。次第に収蔵品が増えていき、来場者も増加したことから、1986年、現在の地に「横浜人形の家」として開館しました。
世界中の人形が展示された常設展示室内!
どんな所蔵品があるの?
世界100以上の国と地域の人形を収蔵しています。その数なんと、約1万点以上! 人形とその資料類を通じて、世界の民俗や風習・歴史・文化等に触れる機会を利用者に提供している貴重です。
気になる常設展示、どんな人形があるんだろう?
展示室入り口を入るとまず、アメリカとの友好の証となった友情人形のコーナーがあります。
コーナー奥には、青い目の人形と答礼人形の2体が並びます。
大正末期、アメリカで日系移民の排斥運動が始まりました。日米の関係悪化を心配したギューリック博士が、両国の関係を良くするため、全米から人形を集めて日本に送ることを計画しました。集まった数はなんと12,000体以上!
左:答礼人形、右:青い目の人形(友情人形)
当時の日本の子どもたちは、それまで見たことのない、青い目をしたかわいらしい人形にとても驚いたそう!
写真左の市松人形は、青い目の人形のお礼の品として贈られたものだそうです。
まだまだ続きます!展示室を進んでいくと・・・?
常設展示の見どころのひとつ、ワールドフェスティバルには、世界各地の人形たちが並びます。
ヨーロッパの人形たち
アジア・オセアニア・ヨーロッパ・アフリカ・アメリカ大陸の、約140の国と地域の人形が並ぶ展示室は圧巻です!
それぞれの人形が、違う民族衣装を着て違う顔つきをしていますよ。
日本の人形・こけしも発見♪ これだけの種類があるのに驚きました。
民族を知る音楽や映像の流れるコーナーもあります。多種多様な人形で世界を旅行した気分になれそうですね!
気になる質問、広報のご担当者に聞いてみました!
―常設展示の一番のみどころはどこですか?
常設展示では、昭和30年に人間国宝に選ばれた平田郷陽(ひらたごうよう)をはじめ、同じく人間国宝の鹿児島寿蔵(かごしまじゅぞう)、堀柳女(ほりりゅうじょ)などの作品を展示しているコーナーが一番の見どころです。
―人形専門博物館ということで、親子連れが多いのですか?
さわれる体験コーナー ※現在は休止中(写真は取材当時のものです)
休日はお子様連れの方々が多く来館し、展示をご覧になるほか、体験イベントなどに参加されています。平日は比較的ご年配の方々が来館され、展示を見ながら昔を懐かしんでいらっしゃいます。
キッズスペースは特に設けていませんが、見たり体験したり、皆さん楽しんでいかれていますよ!
いつ来ても楽しく、何度来ても新しい発見のある横浜人形の家、ぜひ訪れてみては?
Information
横浜人形の家
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
ショップ(10:00~17:00)、カフェ(11:00~19:00)
※あかいくつ劇場・多目的室の利用時間についてはお問い合わせください。
※営業時間は変更する場合もあります。
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日に当たる場合は翌日が休館日)・年末年始
所在地:〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町18番地
公式HP:https://www.doll-museum.jp/
アクセス:
・みなとみらい線 元町・中華街駅4番出口より徒歩3分
・横浜駅東口/桜木町駅より 市営バス26系統「横浜人形の家前」下車
入場料:大人400円、小中学生200円
※企画展は別途観覧料が必要になります。
※シニア(65歳以上)は入館料が50円引きになります(年齢の確認できるものをご提示ください)。
※障がい者手帳をお持ちのご本人と介護者1名は、入館料が無料となります。
Editor | 三輪 穂乃香
【編集後記】
子どもが行ってワクワク、大人が行って懐かしい、家族で行くのにピッタリです♪
カフェにもこだわりがあるそうですよ~!