展覧会レポート

特別展 工藝2020 – 自然と美のかたち –

2020.9.24

世界に注目される日本の工芸品

現代工芸作家の優品がトーハクに!

 

東京国立博物館にて特別展「工藝2020 – 自然と美のかたち – 」が開催中です。

 

特別展 工藝2020 ― 自然と美のかたち ―/東京国立博物館/展覧会レポート/表慶館

展示風景

 

近年、世界から注目されている日本の工芸。

工芸作家は自然から得たさまざまな素材を、伝統的な技と独自の手法を用いて、美しい形へと変えていきます。

本展では、「自然と工芸の関係性」というテーマのもと、82名の現代工芸作家の多彩な表現を紹介します。

 

 

第1章 金は永遠に光り輝き、銀は高貴さに輝く

 

金や銀は陶芸や漆芸、金工など、さまざまな工芸品に使用されています。

その変わることのない輝きに、誰もが魅了されたことがあるのでは?

 

特別展 工藝2020 ― 自然と美のかたち ―/東京国立博物館/展覧会レポート/表慶館

展示風景より右、村田好謙《風と光と水と》2019年 個人蔵

 

自然界の陰陽(光と影)からヒントを得て、金銀を輝かせたり、自然のモチーフが描かれたものが日本の工芸には多数存在します。

これらは、日本人特有の美しい自然観を反映しています。

 

 

第2章 黒はすべての色を内に吸収し、白はすべての光を撥する

 

自然の中の「黒と白」。何を思い浮かべるでしょうか? 真っ暗闇、夜、光、太陽の反射など、色々あると思います。

 

特別展 工藝2020 ― 自然と美のかたち ―/東京国立博物館/展覧会レポート/表慶館

友定聖雄《A Silent Voyage》2017年 個人蔵

 

すべての色を吸収する黒と、すべての色を反射する白。

一見無彩色ですが、漆や染料の黒や、墨の色合いなど、実は色とりどりの表情を持ちます。

 

 

第3章 生命の赤、自然の気

 

」は、しばしば自然の中にある生命力として表現されます。

また日本には、葉が紅葉して、濃く深い赤から黄色などへ変化していく、いきものを彩る美しい色合いもあります。

 

特別展 工藝2020 ― 自然と美のかたち ―/東京国立博物館/展覧会レポート/表慶館

展示風景より左、森口邦彦《友禅着物 緋格子文》2019年 個人蔵

 

《友禅着物 緋格子文》では、黒と白の格子模様の中で、緋色(濃い赤)や黒で自然にうごめく生きものの感覚を表しています。

 

 

第4章 水の青は時空を超え、樹々と山々の緑は声明を息吹く

 

水や空の青と森の緑は、この世界に大きく広がる自然であり、美しくもあり、時には恐怖の対象になる存在です。

 

特別展 工藝2020 ― 自然と美のかたち ―/東京国立博物館/展覧会レポート/表慶館

展示風景より右、小林祥晃《蒼風》2015年 個人蔵

 

《蒼風》では、青い空に吹き渡る風を1枚の布で表しています。

空や海、山など日常にある自然の象徴と呼べるものの美しさを、日本人の感受性で表現しています。

 

 

自然と密接にかかわりながら発展してきた日本の工芸。第一線で活躍する工芸作家の多彩な作品を観られるまたとないチャンスです!お見逃しなく。

 

特別展 工藝2020 ― 自然と美のかたち ―/東京国立博物館/展覧会レポート/表慶館

展示風景

 

Information

展覧会名:特別展 工藝2020 – 自然と美のかたち –

会場:東京国立博物館 表慶館

会期:2020.09.21〜2020.11.15

公式サイト:https://tsumugu.yomiuri.co.jp/kogei2020/

※本展の観覧にはオンラインによる事前予約(日時指定券)が必要となります。小さなお子様、障がい者等、入館無料の方や観覧券等をお持ちの方を含め、すべてのお客様はオンラインによる事前予約が必要となります。なお、オンライン予約が難しい方向けに、当日のみ有効の日時指定券を各日若干枚のみご用意します(詳細はこちら)。

 

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〆切は10月6日23:59まで!

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Editor  三輪 穂乃香

【編集後記】

表慶館で観れるのもうれしい展覧会♪ 空間デザインまで丸ごと楽しんでほしいです。

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