榊原紫峰 「牡丹大和鵲」昭和28年(1953)頃
足立美術館蔵
榊原紫峰「墨梅」昭和41年(1966)頃
足立美術館蔵
榊原紫峰(さかきばら しほう/1887~1971)は、花や鳥に深い愛情を注ぎながら、一途に花鳥画を描き続けた画家です。京都に生まれ、京都市立絵画専門学校などで学んだ紫峰は、大正7年(1918)に自由な制作の場を求めて国画創作協会(国展)を結成。国展を舞台に革新的な作品を発表し、画壇に新風を吹き込みました。昭和3年(1928)の国展解散後は、画壇から離れ、孤高の生活の中で自身の芸術を追求しています。
長い画業の中で、初期には鮮やかさと強さを持ち合わせた色彩豊かな作品を描き、そこから徐々に色彩から離れ、清らかな透明感を備えた画風へと変化しています。晩年の静寂に包まれる水墨画の世界は、紫峰がたどり着いた境地といえるでしょう。一貫して厳しい制作姿勢を取った紫峰は、まるで自然のすべてを掴もうとするかのように、真摯に制作に向き合いました。
本展では、紫峰の没後50年を記念し、初期から晩年に至る作品が紹介されます。清澄なる紫峰の花鳥画をご堪能ください。
春季特別展「没後50年 榊原紫峰」
花鳥の美に魅せられた日本画家
2021.03.01~2021.05.31
開催終了
9:00〜17:00
(4月からは~17:30)
年中無休
大人 2,300円、大学生 1,800円、高校生 1,000円、小中生 500円(全館鑑賞可)
足立美術館 本館 大展示室
〒692‐0064
島根県安来市古川町320