福沢一郎《女》1937年
富岡市立美術博物館・福沢一郎記念美術館蔵
杉全直《沈丁花》1942年、うらわ美術館蔵
難波田龍起《埴輪》板橋区立美術館蔵
吉井忠《毛馬内風景》1943年、福島県立美術館寄託
北脇昇《非相称の相称構造(窓)》1939年
東京国立近代美術館蔵
※緊急事態宣言を受け、4月26日(月曜日)より5月11日(火曜日)まで臨時休館いたします。
1930年代後半、日本の前衛画壇は最盛期を迎える一方で戦争に伴い表現の自由が奪われつつありました。また、美術界では日独伊防共協定の締結、太平洋戦争開戦などをきっかけにイタリアのルネサンス絵画や日本の埴輪や仏像、庭園などの前衛とは対称的なものの紹介が盛んになります。
東京に暮らす美術文化協会の福沢一郎や靉光、麻生三郎、寺田政明、杉全直、吉井忠らに加え、同会に京都から参加した北脇昇、小牧源太郎、自由美術家協会の長谷川三郎、難波田龍起ら、そして新人画会の松本竣介をはじめとする画家たちも西洋古典絵画を思わせる技法で描かれた人物画や静物画、日本の埴輪や仏像、京都の龍安寺の石庭を描いた作品などを展覧会で発表しました。そのために戦時下の日本の前衛絵画は弾圧されたと見なされることもありました。しかし、前衛画家たちの作品を見ていくと、彼らが西洋や東洋・日本の伝統的な技法や題材に立ち戻ることで自身の立ち位置を確認し、時代のリアルな感覚を伝えるための新たな表現を模索していたことが分かります。
本展では、戦時下に前衛画家たちがそれぞれに現実を見つめ、描いた作品を当時の資料と共に展示いたします。これにより、東京・京都ふたつの都市で育まれた前衛絵画のひとつの流れを確認できるでしょう。
※緊急事態宣言発令により、会期が変更されました。詳しくは公式サイトをご確認ください。
さまよえる絵筆 ― 東京・京都 戦時下の前衛画家たち
2021.03.27~2021.05.23
開催終了
9:30~17:00 (入館は16:30まで)
月曜日(ただし、5/3は開館)、5/6
一般650円、高校・大学生450円、小・中学生200円
※土曜日は小中高校生は無料で観覧できます
※65歳以上・障がい者割引あり(要証明書)
板橋区立美術館
〒175-0092
東京都板橋区赤塚5-34-27
・徒歩
都営三田線「西高島平駅」下車約13分
・路線バス(1時間に1~2本程度、所要時間約10分)
①東武東上線「成増駅」北⼝2番のりば「増17区立美術館経由高島平操車場」行き「区立美術館」下車
※東京メトロ有楽町線・副都心線「地下鉄成増駅」5番出口も利用可
②都営三田線「高島平駅」西口2番のりば「増17区立美術館経由成増駅北口」行き「区立美術館」下車
・タクシー
東武東上線「成増駅」北口または都営三田線「高島平駅」西口より約5分
板橋区立美術館・東京新聞