アルゼンチンで生まれたある美術家は、閉鎖された領域を越え無限に拡がることを期待して、一色に染めたキャンバスにナイフで切れ目を入れた。
数年前その実物を見る機会があった。想像していたより遥かに血液で染めたように輝き、絶妙な張力をたたえた画面は皮膚の様に薄く、傷口のような切れ目には緊張感があった。
吸い込まれるように限界まで近づいた時、黒い布が張り付けてあることを知った。
夢から覚めるように現実に引き戻されたあと、向こう側も見たくなった。
〈田中啓一郎〉
作家HP:https://www.keiichirotanaka.com
※感染症拡大の状況に応じ、本展の中止や延期の可能性があります。最新情報は、公式サイトをご確認ください。
田中啓一郎 個展「Before giving a name」
2021.04.03~2021.05.02
開催終了
土日及び4/29、4/30開場 14:00~18:00
入場無料
アズマテイプロジェクト
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