展覧会レポート

古代エジプト展

2021.6.4

4つのキーワードで解き明かす、

古代エジプトからのメッセージとは?

 

Bunkamura ザ・ミュージアムにて「古代エジプト展」が開催中です。

※全日程オンライン日時予約制です(公式サイトはコチラ

 

Bunkamura ザ・ミュージアム「古代エジプト展」

展示風景

 

オランダにあるライデン国立古代博物館は、世界で最も古い国立博物館のひとつです。そんな同館から貴重なエジプト・コレクションが来日しています!

本展では、同館の選び抜かれたエジプト・コレクション200点以上を展示。古代エジプト人の生活や社会、死生観といったさまざまな文明の側面を紹介します。

 

 

展示は「探検」から!

 

18世紀末にナポレオンがエジプトへ遠征し、同行した調査団が著名な『エジプト誌』を出版したことで、ヨーロッパにおけるエジプト熱は飛躍的に高まりました。

 

Bunkamura ザ・ミュージアム「古代エジプト展」

展示風景

 

はじめの章では、ヨーロッパの旅行者や調査団による遺跡のスケッチや写真とあわせ初期のエジプト探検を紹介するとともに、現在ライデン国立古代博物館が行っている発掘調査の様子を、出土品や映像などを用いて展示します。

 

 

エジプト古代文明を「解読」

 

古代エジプト人は、お墓を「来世の家」と考えました。

そこで、棺を豪華にすることはもちろん、来世の平和を願う『死者の書』に記された象形文字、呪術的な意味を込めて作られた宝飾品や身代わりの人形「シャブティ」など、多くの副葬品を棺に入れました。

 

Bunkamura ザ・ミュージアム「古代エジプト展」

展示風景

 

古代エジプト人は「永遠の生」を信じていましたが、死後に来世へと赴く旅は危険だと考えられていました。 そこでエジプト人たちは多くの予防策を講じたのです。死者には呪文や護符が与えられ、永遠の生をいったん獲得すると、墓の副葬品や供物が死者を養うために必要とされました。

さまざまな副葬品から、エジプトの古代文明や死生観を読み解きます。

 

 

貴重な棺がズラリと並ぶ圧巻の部屋!

 

鮮やかな棺も多数出品されます。ミイラ棺の研究でも世界的に知られるライデン国立古代博物館から、12点のミイラ棺が来日!

また、棺を寝かせた状態ではなく、特別に立てた状態で展示することで、棺に記された「死者の書」などの呪文や神々の図像、色彩の豊かさなどを間近で鑑賞することができます。

 

Bunkamura ザ・ミュージアム「古代エジプト展」

展示風景

 

特に、東京展では女性の木棺「ハイトエムハトの棺」が初お目見えします。

背面に描かれたヒエログリフ(古代エジプト象形文字)や鮮やかな色彩を多用し、表情豊かに描かれています。会場内の他のヒエログリフと見比べると、その違いは一目瞭然です。ぜひじっくり見比べてみてください。

 

 

最先端!ミイラを「スキャン」

 

世界の美術館・博物館のなかには、研究目的でミイラに巻かれた布をほどいてしまう事例がありましたが、ライデン国立古代博物館の初代館長は、将来の技術の進歩を信じ、ミイラを傷つけることなく保存することを決めました。

そのため同館のミイラ・コレクションは大半が完全に布で包まれた、大変状態の良いものが多いそうです。

 

Bunkamura ザ・ミュージアム「古代エジプト展」

展示風景

 

今回、本展に出品されるミイラのなかから人間のミイラ3体と動物のミイラ1体を選び、本展のために最新のCTスキャン技術で調査、その成果を世界初公開します!

古代エジプト研究の最先端を映像とともに展示し、最新の科学技術により解き明かされつつある古代エジプト文明の新たな側面を紹介します。

 

ヨーロッパ5代エジプト・コレクションを所蔵するライデン国立古代博物館。

貴重な所蔵品を観ながら、古代文明のミステリアスさを感じることができる、またとない機会ですよ♪

 

 

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展覧会名

ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展

会期

2021.04.16~2021.06.27 開催終了

会場

Bunkamura ザ・ミュージアム

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Editor  三輪 穂乃香

【編集後記】

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