川瀬巴水「東京二十景 芝増上寺」
大正 14 年(1925)、町田市立国際版画美術館蔵【前期】
小林清親「内国勧業博覧会瓦斯館 イルミネーション」
明治10年(1877)頃、個人蔵【前期】
江戸の歌川広重(1797-1858)、明治の小林清親(1847-1915)、そして大正から昭和の川瀬巴水(1883-1957)――各時代に優れた風景版画を制作した三人の絵師・画家を紹介します。
江戸後期の浮世絵界では、旅や名所に対する関心の高まりを背景に「風景」が「美人」「役者」と並ぶ人気ジャンルとして大きく花開きました。その第一人者である広重は、四季豊かな日本の風土を数多くの「名所絵」に描き、後世の絵師たちに大きな影響を与えていきます。その後、明治初期には清親が「光線画」と呼ばれる風景版画を発表。文明開化後の東京を繊細な光と影で表し、名所絵に新たな表現をもたらしました。そして大正期、すでに浮世絵がその役目を終えたころ、伝統木版画の技術をよみがえらせた「新版画」の制作が開始されます。その代表的な画家である巴水は、関東大震災前後の東京や旅先の景色を抒情的にとらえ、風景版画の系譜を継いでゆきました。
本展では、変わりゆく日本の風景を「三世代の眼」がどのようにみつめ表現してきたのか、その違いを対比しながら、時代を超えて響きあう風景観や抒情性に着目します。どこか懐かしい、100年にわたる日本の風景を、旅するようにご堪能ください。
※前期・後期で全
前期:7月10日(土)~8月9日(月・振休)
後期:8月12日(木)~9月12日(日)
浮世絵風景画
―広重・清親・巴水 三世代の眼―
2021.07.10~2021.09.12
開催終了
平日 10:00~17:00 / 土・日・祝日 10:00~17:30
※入館は閉館30分前まで
※状況により会期等を変更する場合があります。ご来場前に美術館公式サイト・SNSでご確認下さい。
月曜日(ただし、8月9日は開館)、8月10日(火)
【展示替えのため閉室】8月11日(水)
※8月11日(水)は企画展示室(本展)以外は通常どおり開館
一般 900(700)円、大・高生 450(350)円、中学生以下無料
※( )内は 20 名以上の団体料金
※身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)または精神障がい者保健福祉手帳をお持ちの方と付き添いの方 1 名は半額
町田市立国際版画美術館 企画展示室1・2
〒194-0013
東京都町田市原町田4-28-1
JR横浜線・小田急線町田駅下車徒歩15分
町田市立国際版画美術館