月岡芳年《新形三十六怪撰 葛の葉きつね童子にわかるるの図》1890(明治23)年 大判錦絵
川崎市市民ミュージアム蔵
鳥山石燕『画図百鬼夜行』1776(安永5)年 紙本木版墨摺
川崎市市民ミュージアム蔵
小林清親《第二軍旅順口攻撃之圖》1894(明治27)年 大判錦絵三枚続
川崎市市民ミュージアム蔵
歌川国芳《源頼光公館土蜘蛛作妖怪図》1843(天保14)年頃 大判錦絵三枚続
川崎市市民ミュージアム蔵
月岡芳年《百器夜行》1865(慶応元)年 大判錦絵二枚続
川崎市市民ミュージアム蔵
妖怪は、古代から科学では説明できない現象を引き起こし、人々に恐れられてきた存在です。不可思議な現象だけでなく異形の存在もまた、妖怪になぞらえて伝えられています。長らく人智を超えた存在として認識されてきた妖怪ですが、江戸時代以降は、鳥山石燕(とりやませきえん)による『画図百鬼夜行』に代表される出版物を通して、時にユーモラスな存在として人々に親しまれてきました。一方で、近代を迎え科学技術が発達すると、妖怪のような目に見えない存在よりも、人間そのものによって生みだされる欲望や恐怖が浮き彫りになっていきます。明治時代には、日清戦争・日露戦争という二度の対外戦争によって、人間による所業の恐ろしさが強調されていきました。
本展では、近世から近代にかけて人々が抱いた恐怖や畏怖の対象が、妖怪から人間――ファンタジー<異界>からリアル<現実>になっていく様子を、「妖怪」と「ヒト」の境界線に注目し、市民ミュージアムの多様な収蔵品約100点から辿ります。
妖怪/ヒト ファンタジーからリアルへ
2019.07.06~2019.09.23
開催終了
9:30~17:00(入場は閉館の30分前まで)
毎週月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)
一般200円、65歳以上・大学生・高校生150円、中学生以下無料
※「なばたとしたか こびとづかんの世界」の観覧券購入者は観覧無料
川崎市市民ミュージアム 企画展示室2
神奈川県川崎市中原区等々力1-2
044-754-4500(受付時間 開館日の9:30~17:00)
JR・東急「武蔵小杉」駅北口1番乗り場からバスで約10分「市民ミュージアム前」下車すぐ
川崎市市民ミュージアム