ナニソレ
2021.10.23
ナニソレでは、1日1つずつ美術の豆々知識を紹介していきます。
A.鈴木春信(1725?₋70)
錦絵(にしきえ)とは、多色摺の浮世絵のことです。春信は明和の初期から錦絵を描き始め、今ではその祖とされています。 錦絵誕生のきっかけは、1765年(明和2)から大流行した絵暦(えごよみ)の交換会でした。交換会用の絵暦は、暦というより豪華な浮世絵版画といえる絵画作品で、旗本や裕福な商人らの趣味人が私的に制作しました。 旗本の大久保甚四郎忠舒(おおくぼ じんしろうただのぶ)は豪華さを求め、春信に作品を依頼します。そして春信は色数を7~8色に増やした浮世絵版画を完成させました。 この色数を増やした多色摺はたちまち人気をよび、それらの絵は「錦絵」と呼ばれるようになりました!