織部洲浜形手鉢 桃山時代 17世紀 サントリー美術館
黄瀬戸立鼓花入 桃山時代 16~17世紀 サントリー美術館
織部南蛮人燭台 桃山時代 17世紀 サントリー美術館
志野茶碗 銘 朝日影 桃山時代 17世紀 公益財団法人香雪美術館
黄瀬戸竹花入 荒川豊蔵 昭和33年(1958)
愛知県陶磁美術館 (川崎音三氏寄贈)
桃山時代には、茶の湯のためのやきもの「茶陶」が日本各地の窯で創造されました。岐阜県の美濃(東濃地域)では、力強い姿、鮮やかな色、斬新な意匠をもつ茶陶「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」が大量に焼かれ、おおいに流行しました。しかし実は、「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部」が美濃で焼かれたと分かるのは昭和のことで、それ以前は瀬戸(愛知県)で焼かれたと考えられていました。昭和5年(1930)、荒川豊蔵(1894-1985)が岐阜県可児市久々利大萱の古窯跡から志野筍絵筒茶碗の陶片を発掘したことにより、志野が瀬戸ではなく美濃で焼かれたことが明らかになります。この大発見は、美濃焼に人々の関心が集まる契機になりました。また、この頃から近代数寄者、目利き、陶芸家、古陶磁研究家などがそれぞれの立場から活発に古陶磁を蒐集し、研究し、意見を交わし、審美眼を鍛えました。やきものを愛する彼らにとって、美濃焼は憧れの存在になっていきました。本展覧会では、個性的で生き生きとした美濃焼の造形の魅力をお楽しみいただければと思います。同時に、近代数寄者旧蔵の名品や、近代陶芸家の荒川豊蔵と加藤唐九郎(1897-1985)の代表作を通じて、近代以降の美濃焼の人気や評価の高まりを感じていただけましたら幸いです。
※会期中展示替を行います。
サントリー芸術財団50周年
「黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部 -美濃の茶陶」展
2019.09.04~2019.11.10
開催終了
10:00~18:00
※金・土および9月15日、22日、10月13日、11月3日は20:00まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
火曜日(ただし11月5日は18:00まで開館)
一般 当日 ¥1,300 前売 ¥1,100
大学・高校生 当日 ¥1,000 前売 ¥800
中学生以下無料
サントリー美術館
〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン ガレリア3階
03-3479-8600
【東京ミッドタウンまで】
都営地下鉄大江戸線六本木駅出口8より直結
東京メトロ日比谷線六本木駅より地下通路にて直結
東京メトロ千代田線乃木坂駅出口3より徒歩約3分
サントリー美術館、読売新聞社