岡山県備前市の伊部地域を中心に生産されてきた備前焼は、釉薬を施さないシンプル で原始的な〝焼き締め〟で焼成されるやきものです。その土と炎から生み出される造形 は、古くから日本人に愛されてきました。「窯変 (ようへん) 」「緋襷(ひだすき) 」「牡丹餅(ぼたもち)」「胡麻(ごま)」「桟 切(さんぎり)」など窯内で生じた景色は、他窯にはない備前焼の大きな特徴です。
本展は、桃山時代から江戸時代にかけて焼造された茶の湯のうつわを中心に、さら にさかのぼる中世の作品も含めて古備前の魅力を紹介する「Ⅰ章 源流としての備前焼」、その古備前に魅せられ、写しと創作に取り組んできた重要無形文化財保持者(人間国宝)をはじめ、日本を代表する近代作家の作品を紹介する「Ⅱ章 近代の陶芸家 と備前焼」、そして近代作家によって確立された備前焼像の殻を破り、新たな備前焼像を生み出そうと奮闘する現代作家の作品を紹介する「Ⅲ章 現代の備前焼」の3部から構成されます。
本年2月より東京会場を皮切りに、来年9月まで約1年半をかけて、 奇しくも歴史ある6窯業地を巡る全7会場の巡回展となります。 伝統的な茶陶や細工物から新進気鋭の作品まで、時代を超えた備前焼の魅力と潮流、 そこにこめられた陶芸家の想いを、4会場目となる MIHO MUSEUM でぜひご体感く ださい。
2019年秋季特別展「The 備前 ―土と炎から生まれる造形美―」
2019.09.14~2019.12.15
開催終了
10:00〜17:00(入館は16:00まで)
月曜日
※ 9/16・23、10/14、11/4は開館、9/17・24、10/15、11/5は休館
一般1,100円、高・大生800円、小・中生300円
※20名以上の団体は各 200円割引
MIHO MUSEUM
〒529-1814 滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷 300
0748-82-3411
・JR「石山駅」より帝産バス「ミホミュージアム」行に乗車で、約50分
・新名神高速「信楽IC」より約15分、同「草津田上IC」より約20分、名神高速「栗東IC」より約30分、京滋バイパス「瀬田東IC」より約30分、名阪国道「壬生野IC」より約35分
MIHO MUSEUM、京都新聞