ミュージアムさんぽ
2019.12.18
「おびかけ編集部がゆく!ミュージアムさんぽ」とは
企画展だけではない、ミュージアムの魅力について、編集部がたっぷり取材します!
今回は、東京・文京区にある「東洋文庫ミュージアム」へ。貴重な書籍を100万冊所蔵する博物館です。
東洋文庫ミュージアム 外観
国宝5点、重要文化財7点を含む所蔵品のほか、館内きってのビュースポット「モリソン書庫」など!こだわりが詰まった同館を、おびかけ編集部が突撃取材しました。
東洋文庫ミュージアムとは?
1924年(大正13年)、三菱三代目当主の岩﨑久彌(いさわき ひさや/1865-1955)が設立した、アジア全域の歴史と文化に関する東洋学の専門図書館&研究所です。
同館は、一般の人々に広く東洋学について興味を持ってもらうことを目的として、2011年に開設されてました。
開放的な空間がステキ♡「オリエントホール」
オリエントホール 自然光が入り込んで、とても居心地のいい空間です!(一般の方も撮影OK)
東洋文庫の誕生から今日までの歩みや、100万冊におよぶ蔵書を映像で紹介するコーナーです。
同館は、デジタルコンテンツをいち早く取り入れた館です。「DIGTAL ARCHIVES(デジタル アーカイブス)」では、100万冊にもおよぶ東洋文庫の蔵書が、映像でわかりやすく紹介されています。
なんと、世界に3冊しかない「東方見聞録」も、間近で見ることができます。解説も表示されるので、オススメです!
東洋文庫といえば、「モリソン書庫」
モリソン書庫 フォトスポットとしても有名です。(お手触れはご遠慮ください)
モリソンコレクションとは、オーストラリア人G. E. モリソン博士(1862-1920)が収集した、東アジアに関する文献2万4,000冊を、岩﨑久彌がまとめて購入したもの。数あるコレクションの中でも、もっとも有名なコレクションです。
天井まで続く本は圧巻! ソファーに座って貴重なコレクションを眺めるのもオススメです。
所蔵の国宝・重要文化財を展示! 岩崎文庫
岩崎文庫 モダンな展示室内で、落ち着きます。
こちらは、同館所蔵の国宝5点・重要文化財7点と、保存状態のいい浮世絵が展示されるコーナーです。
良質な保存状態を維持するため、展示期間は1ヶ月と短めですが、お目あての展示品を見逃しても大丈夫。デジタルモニターで、貴重書を見ることができます。
イエスズ会士書簡集 1780-83年 パリ刊 東洋文庫所蔵(写真は撮影当時のもの)
「イエスズ会士書簡集」は、マリーアントワネットが、生前所有していたとされる本です。かわいらしい表紙には、ブルボン家の紋章があしらわれています。
18世紀にカトリックのアジア宣教を担ったフランスのイエスズ会士による報告で、日本の詳細情報や長崎など国内の地図が収録されています。
こちらの表紙、覚えておいてくださいね。
ミュージアムとレストランを結ぶ道「知恵の小径」
ミュージアムとレストラン「オリエント・カフェ」をつなぐ小径です。屋根付きなので、雨の日でも濡れずに、レストランまで行けます。
壁には、アジア各地の名言が原語で刻まれています。「モリソン書庫」と並ぶビュースポットのこちらも、撮影OKエリアです。
こちらの小径から、中庭「シーボルト・ガルテン」にも、出られます!
「シーボルト・ガルテン」オールシーズン楽しむことができる中庭です!
こだわりの食材を使ったカフェレストランも
小岩井農場が運営する「オリエント・カフェ」では、こだわりの食材を使った料理を楽しむことができます。
「オリエント・カフェ」内観
1日限定10食限定ランチ「マリーアントワネット」がオススメ!
「マリーアントワネット」¥2,000(1日限定10食 予約不可)
オリエント・カフェのシェフ特製の重箱セットです。重箱のデザインには、先ほど紹介した「イエスズ会士書簡集」が使用されています。
漆塗りの重箱には、樹齢115年という小岩井農場で1番古い杉の木を使用。製材・製作・塗りにこだわった逸品です。
貴重な書物や美味しいご飯、オールシーズン楽しめる庭園など! 一日中楽しめる博物館でした。ぜひ足を運んでみてください。
Information
東洋文庫ミュージアム
開館時間:
【東洋文庫ミュージアム】10:00〜19:00(入館は閉館の30分前まで)
【オリエント・カフェ】11:30〜21:30
休館日:毎週火曜日(ただし、火曜日が祝日の場合は開館し、翌平日が休館)、年末年始、その他、臨時に開館・休館することがあります。
所在地:〒113-0021 東京都文京区本駒込2-28-21
お問合せ:03-3942-0280(ミュージアム)/03-3942-0400(オリエント・カフェ)
公式HP:http://www.toyo-bunko.or.jp/museum/
アクセス:
・JR・東京メトロ南北線「駒込駅」から徒歩8分
・都営地下鉄三田線「千石駅」から徒歩7分
・都営バス上58系統・茶51系統「上富士前」から徒歩1分
入場料:一般 900円、65歳以上 800円、大学生 700円、中・高校生 600円、小学生290円
Editor | 静居 絵里菜
東洋文庫ミュージアムは、作品説明も魅力のひとつ。学芸員さんの言葉で書かれている説明文は、思わずクスッときてしまうものもありますよ!