安田靫彦《萬古天風》昭和5年(1930)、伊豆市蔵[前期]
横山大観《神州第一峰》昭和5年(1930)、伊豆市蔵[後期]
安田靫彦《鴨川夜情》昭和9年頃(1934)、伊豆市蔵[後期]
川端龍子《湯浴》昭和2年(1927) [後期]
伊豆という言葉は、輝く海、険しい山、温泉、歴史、文学など、さまざまなイメージを思い起こさせます。 川端康成は、伊豆が「詩の国」、「歴史の縮図」、「南国の模型」、「海山のあらゆる風景の画廊」であると述べて、その魅力を語っています。こうした豊かな伊豆の自然と文化は、多くの日本画家たちをも惹きつけてきました。
明治 41(1908)年、奈良で古画を学ぶ安田靫彦(ゆきひこ)は、胸を病んで帰京を余儀なくされます。そのとき、旅館を営む友人の 相原沐芳(あいはらもくほう)の勧めにより、伊豆・修善寺で静養することにしました。静養中に研究を重ねて自らの画風を見出した靫彦は、その後もたびたびこの地を訪ね、画家仲間の今村紫紅(しこう)や小林古径、速水御舟(ぎょしゅう)らも集まるようになりました。
明治末、横山大観も夫人や自らの静養のため修善寺を訪れ、沐芳と交流するようになります。昭和 5(1930)年には大観らの渡欧壮行会が修善寺で開かれるなど、その繋がりは長く続きました。
こうした交流から伊豆は名画が生まれる場所となり、多くの作品が残されることになりました。本展では、伊豆市が所蔵する絵画を通じて、伊豆の魅力、そして日本画の魅力をご紹介いたします。
伊豆市共同企画展
「伊豆をめぐる名画 ―横山大観、安田靫彦を中心に―」
2019.10.12~2020.01.13
開催終了
9:00–17:00(最終入館は 16:30 まで)
会期中無休
一般 1,000 円/学生 500 円/高校生以下無料
※団体 10 名以上 10%割引
※障がい者手帳をお持ちの方は半額になります
上原美術館
〒413-0715
静岡県下田市宇土金341
0558-28-1228
車:東名高速道路 沼津ICより下田方面へ 約1時間40分
鉄道・バス:伊豆急下田駅より(松崎・堂ヶ島行バス)20分「相玉」下車 徒歩約15分
上原美術館