展覧会レポート
2019.12.19
ハンガリー・ヨーロッパの名品が集結
およそ25年ぶりのコレクション展、開催中
国立新美術館にて「ブダペスト ―ヨーロッパとハンガリーの美術400年」が開催中です。
展示風景
日本とハンガリーの外交関係開設150週年を記念した本展。ブダペスト国立西洋美術館と、ハンガリー・ナショナル・ギャラリーから、約400年にわたるヨーロッパとハンガリーの名品130点が集結します。
モネやルノワールなどの巨匠の作品もありますが、ここではハンガリー作家の作品をご紹介します。
展覧会のメインビジュアルにもなった作品
展示風景より、シニュイ・メルシェ・パール《紫のドレスの婦人》1874年、油彩/カンヴァス、ブダペスト、ハンガリー・ナショナル・ギャラリー蔵
こちらはハンガリーを代表する画家、シニュイ・メルシェ・パールの作品。
彼はパリを訪れたことはありませんでしたが、独自に印象派と近い表現を追求しています。
こちらの絵画は、今でこそハンガリーにとって重要な名画になっていますが、当時はこの紫色と草木の色の対比が不評で、その表現の斬新さは理解されませんでした。
理想的な自然を描いた風景画の改革者
展示風景より、マルコー・カーロイ(父)《漁師たち》1851年、油彩/カンヴァス、ブダペスト、ハンガリー・ナショナル・ギャラリー蔵
マルコー・カーロイは、のどかな自然を理想的に描いた風景画で名声を博しました。こちらの作品《漁師たち》は、黄金の光が永遠の理想郷を思わせます。
実際に見ると本当にまばゆい光に感じられ、圧倒されますよ。
ハンガリー世紀末の天才画家も要チェック!
展示風景より、ヴァサリ・ヤーノシュ《黄金時代》1898年、油彩/カンヴァス、ブダペスト、ハンガリー・ナショナル・ギャラリー蔵
ハンガリーの分離派の傑作ともこちらは、ヴァサリ・ヤーノシュの作品。
描かれているのは神秘的な場面。古代の彫像が立つ公園で、身を寄せ合う若い男女が、愛の女神ヴィーナスの像に供え物を捧げています。
デコラティブな額の模様と合わせて、見ごたえのある作品になっています。
日本ではなかなか目にすることのできないハンガリー近代絵画。その表現の豊かさ、素晴らしさを是非感じてみてください!
Information
展覧会名:
日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念
ブダペスト国立西洋美術館 & ハンガリー・ナショナル・ギャラリー所蔵
ブダペスト ―ヨーロッパとハンガリーの美術400年
会場:国立新美術館 企画展示室1E
会期:2019.12.04〜2020.03.16
詳細:https://obikake.com/exhibition/073-3/
OBIKAKE gifts
本展の招待券を5組10名様にプレゼント!
〆切は1月8日23:59まで!
Editor | 三輪 穂乃香