展覧会レポート
2020.2.4
シュルレアリスムの100年。
歴史と変遷をたどる初めての展覧会
ポーラ美術館にて、“シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の「シュール」”が開催中です。
展示風景 Photo:Ken Kato
「シュルレアリスム」は、意識ではとらえきれない、新しい現実を表現することをめざして始まりました。
無意識という領域から、自由な想像力をかきたてようとしたのです。
このシュルレアリスム運動は、20世紀の芸術にとても大きな影響を与えました。
展示風景 Photo:Ken Kato
シュルレアリスム独特の技法が出現したのは1919年のこと。
本展では、この100年におけるシュルレアリスムの歴史、フランスからアメリカ、アジアまでの拡がりを約100点の絵画、版画によってたどります。
超現実主義(シュルレアリスム)に触れる
展示風景 Photo:Ken Kato
シュルレアリスムを代表する画家といえば、エルンストとダリです。
しかし2人の表現方法はとても対照的。
エルンストはコラージュや、素材と物質の実験的な手法を用いて思いがけないイメージを生み出します。
一方、ダリは特定のイメージをしつこく反復したり、過剰な深読みをすることで、いくつもの異なる意味を引き出す独自の方法で絵画を制作しました。
シュルレアリスムが日本の絵画に独自の発展を与えた!?
展示風景
1930年代の日本では第二次世界大戦が迫っており、不穏な空気がただよっていました。
そんな中、シュルレアリスムは禅などの仏教的な思想と結びつき、やがて「シュール」と略される独自の表現として発展していきました。
人気アーティスト・束芋(たばいも)も出品!
展示風景 Photo:Ken Kato
束芋は、手書きのアニメーションを使った映像インスタレーションで知られる作家です。
事や物の組み合わせによって偶然に生まれる、シュルレアリスム的な作品を多数楽しむことができます。
どのようにしてシュルレアリスムが生まれたのか? そしてどう世界中に広がっていったのか?
会場内はまさに「シュール」な作品でいっぱい。
現代アーティストが表現するシュルレアリスムにも注目です。
Information
展覧会名:シュルレアリスムと絵画 ―ダリ、エルンストと日本の「シュール」
会場:ポーラ美術館
会期:2019.12.15〜2020.04.05
詳細:https://obikake.com/exhibition/5710/
OBIKAKE gifts ※応募は締め切りました
本展の招待券を5組10名様にプレゼント!
〆切は2月20日23:59まで!
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Editor | 三輪 穂乃香
現代でも使う「シュール」って、シュルレアリスムからきてたんだな〜。