展覧会レポート
2020.2.4
アーティゾン美術館 開館!
新収蔵品から屈指の名品まで、見どころ満載
アーティゾン美術館にて、開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」が開催中です。
展示風景
2015年から休館していたブリヂストン美術館。2020年1月18日からアーティゾン美術館として生まれ変わりました!
記念すべき開館記念の展覧会は、同館の名品や新収蔵品をあますことなく楽しめます。
第1部「アートをひろげる」
近代から現代にいたる東西の名品を、時間や空間を超えて一望できるこちらの展示室。
右:ピエール=オーギュスト・ルノワール《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》1876年 左:アンリ・ファンタン・ラトゥール《静物(花・果実・ワイングラスとティーカップ)》1865年
1870年台のマネやルノワールから、2000年代までの約140年間がぜいたくに並んでいます。
これまで美術家たちが実験や試行を繰り返したことで、「美術」の概念はどんどん拡大してきました。
その歴史をひとつの空間に広げることで、なにか見えてくる光景があるのではないでしょうか。
第2部「アートをさぐる」
まんべんなく美術の流れについて鑑賞したあとは、以下の7つの視点からアートを掘り下げます。
①装飾 ②古典 ③原始 ④異界 ⑤聖俗 ⑥記録 ⑦幸福
今回は編集部が気になった、④異界と⑦幸福からご紹介します。
④異界
目の前の現実世界だけでなく、内面にしかないものや文字では表せないものを表現しようとした作品が並びます。
古賀春江《素朴な月夜》1929年
全身水玉模様の人物や、無表情の犬がこちらに顔を向けた、不思議な雰囲気のこちら。
現実とは異なる、まさに「異界」を表しているのでしょうか。
⑥幸福
美術は、私たちの心を豊かにします。
そんな作品の数々を所蔵する“美術館”は、人間が作り出した素晴らしい仕組みと言えます。
展示風景より右:坂本繁二郎《放牧三馬》1932年
この章では、アーティゾン美術館が現在の姿に成長するまでに、ターニングポイントとなった作品を紹介します。
坂本繁二郎は、前身であるブリヂストン美術館の創設に一役買った画家です。
こんな見どころも! ― 日本美術のための部屋
《洛中洛外図屏風》江戸時代 17世紀
こちらは日本古来の美術作品を展示するための部屋です。本展では、金のかがやきが美しい洛中洛外図屏風が展示されていますよ!
こちらは座って鑑賞することもできるそう。静かで研ぎ澄まされた空間を堪能したいですね。
約2800点の所蔵品から選ばれた206点の名品たち。
古代から現代までの人間の想像の足あとをたどれますよ。
また、アーティゾン美術館は日時指定予約制です。会期後半は混雑しますので、予約はお早めに。
Information
展覧会名:開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」
会場:アーティゾン美術館
会期:2020.01.18〜03.31
詳細:https://obikake.com/exhibition/5624/
公式サイト:https://www.artizon.museum/
予約ページ:https://www.artizon.museum/ticket
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Editor | 三輪 穂乃香
展示作品は200点超え!壮観でしたよ。学生は無料なのがめっちゃうらやましい(笑)。