ニュース
2020.2.18
日本でもっとも有名な絵巻、国宝「鳥獣戯画」
2020年夏、トーハクで4巻の全場面が一挙公開!
2020年7月14日から、「特別展 国宝 鳥獣戯画のすべて」が開催されます。
かわいらしいウサギや、カエルが描かれた国宝「鳥獣戯画」。最近では、マスキングテープやメモ帳などの文具などとグッズ化されているため、名前は知らなくても一度は目にしたことがある人も多いと思います。
本展では、これまでの展覧会では実現されなかった、国宝「鳥獣戯画」4巻の全場面を一挙公開! 絶対に見逃せない展覧会!その魅力をご紹介します。
国宝「鳥獣戯画」とは?
国宝「鳥獣戯画」は、京都・高山寺(こうざんじ)を代表する宝物。現状は甲乙丙丁4巻からなります。
それぞれ、甲巻は擬人化された動物を描き、乙巻は実在・空想上を合わせた動物図鑑となっています。丙巻は前半が人間風俗画、後半が動物戯画、丁巻は勝負事を中心に人物が描かれています。
よく私たちが目にするウサギやカエルが描かれたものは甲巻に描かれています。
国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都・高山寺 通期
本展では、ほかの3巻も目にできるので楽しみです!
国宝 鳥獣戯画 丙巻(部分) 平安~鎌倉時代 12~13世紀 京都・高山寺 通期
今まで開催された「鳥獣戯画展」とは一味違う!
〈鳥獣戯画のすべて〉に迫る展覧会!
鳥獣戯画の一部が本体と切り離され、掛け軸などに仕立て直されて伝来した断簡(だんかん)や、原本ではすでに失われた場面を描いた模本を国内外から一堂に集めて紹介されます!
鳥獣戯画模本(長尾家旧蔵本) 室町時代 15~16世紀 ホノルル美術館 会期中場面替えあり Honolulu Museum of Art, Gifts of the Robert Allerton Fund, 1954(1951.1) and Jiro Yamanaka, 1956 (2212.1)
国宝の4巻とあわせ、現存する〈鳥獣戯画のすべて〉が集結する、かつてない機会となる展覧会です。
鳥獣戯画の伝わる高山寺の魅力も紹介!
高山寺は、鎌倉時代の僧侶である明恵上人(みょうえしょうにん)によって再興され、多くの文化財が伝わっています。
本展では、高山寺の開山堂に安置され、「秘仏」として普段は公開されていない重要文化財「明恵上人坐像」が27年ぶりに寺外で公開されます!
重要文化財 明恵上人坐像 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 通期
また高山寺の国宝は鳥獣戯画だけではありません!新羅国(しらぎこく/古代朝鮮半島の島)の華厳宗の祖、義湘(ぎしょう)と元暁(がんきょう)を主人公とする絵巻、国宝「華厳宗祖師絵伝」も展示されます。
国宝 華厳宗祖師絵伝 義湘絵(部分) 鎌倉時代 13世紀 京都・高山寺 前期
会期中、一部作品の展示替え、および場面替えが行われます。なお国宝「鳥獣戯画」4巻は会期を通じ、場面替えなしで全場面を展示されます!
この夏、大注目の展覧会の一つ!前売券は、2020年4月18日(土)〜7月13日(月)に販売。詳しいチケット情報は、公式サイトをご覧ください!
information
展覧会名:特別展 国宝鳥獣戯画のすべて
会場名:東京国立博物館 平成館
開催期間:2020.07.14〜08.30
展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/7569/
発信元 | OBIKAKE編集部