展覧会レポート
2020.8.10
美術館の中が「古事記」の世界に!
造形作家・高橋士郎によるユニークな展覧会
川崎市岡本太郎美術館で、「高橋士郎 古事記展 神話芸術テクノロジー」が開催中です。
展示風景
造形作家の高橋士郎は、1960年代よりコンピューター制御のアート「立体機構シリーズ」を制作し、日本万国博覧会をはじめとする多くの展覧会で発表してきました。
1980年代には、風船を素材とした「空気膜造形(くうきまくぞうけい)シリーズ」を考案し、誰にでも親しまれるアートとして人気を博します。
本展では、高橋が長年つづけてきた「空気膜造形」研究の集大成として、日本の古事記に挑んだ作品群で構成されたとてもユニークな展覧会です!
奇想天外でユーモラスなキャラクターたち!
(左から)高橋士郎《神の涙》2008年 作家蔵/高橋士郎《イザナミ》1980年 作家蔵
「古事記」と聞くと難しい印象がありますが、高橋が表現した神々は空気膜構造のロボット「バボット(空気ロボット)」で構成されています。
奇想天外でユーモラスなキャラクターたちは、大人はもちろん、子どもにも親しみやすくなっています。難しい古事記の世界もとても分かりやすいです!
高橋士郎《イザナキ》2003年 作家蔵
本展は、写真撮影・動画撮影が可能です。バボットのユニークな動きをぜひ動画で撮影して、SNS上でシェアしてみてはいかがでしょうか。
受付にアマビエ様が!
新型コロナウイルス感染症拡大の際、SNSを賑わせたアマビエ様が、受付の隣に展示されています。
(左)高橋士郎《アマビエ》2019年 作家蔵
「古事記の世界を巡り、最後はアマビエ様の力でコロナウイルスに打ち勝ってもらえれば」と、担当学芸員の遊び心が見える展示です!
展示室内だけでなく、土日祝日と生田緑地のイベント時には、美術館の屋外にもバボットが登場!
屋外展示のバボットは、誰でも自由に見ることができます。どこにいるかは、美術館公式ツイッターで確認できます。
(手前)高橋士郎《大事の神》2006年 作家蔵
information
展覧会名:高橋士郎 古事記展 神話芸術テクノロジー
美術館名:川崎市岡本太郎美術館
会期:2020.07.23〜10.11
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(8月10日、9月21日を除く)、8月11日(火)、9月23日(水)
料金:一般 900円、高・大学生・65歳以上 700円、中学生以下は無料
展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/11269/
公式サイト:https://www.taromuseum.jp/
※感染症対策が実施されています。来館前に必ず美術館公式サイトをご確認ください。
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Editor | 静居 絵里菜
【編集後記】いつもの美術館とは違う雰囲気で、圧倒されました!楽しい展示空間でした。