展覧会レポート
2020.10.1
宮廷画家・ルドゥーテが描いた、上品な花々を紹介
代表作『バラ図譜』を一挙に公開です!
八王子市夢美術館で、「特別展 宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」が開催中です。
特別展「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」 展示風景より
ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテは、18世紀後半~19世紀半ばにかけて、フランスで活躍した宮廷画家です。
「花のラファエロ」「バラのレンブラント」と称えられ、バラを語るには欠かせない人物といわれています。
本展では、 ルドゥーテの代表作として名高い『バラ図譜』の全作品とともに、ルドゥーテが描いた貴重な肉筆画2点が紹介されています。
代表作『バラ図譜』とは?
特別展「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」 展示風景より
『バラ図譜』とは、バラを熱心に収集していた、ナポレオン皇妃ジョゼフィーヌの住まいマルメゾン宮殿の庭園のさまざまなバラを、ルドゥーテが描いた原画をもとに制作された植物図譜です。
本作は、ジョゼフィーヌとナポレオンの離婚エピソードが元となって誕生したといいます。
ナポレオンと離婚し、深い悲しみにあったジョゼフィーヌを、ルドゥーテは慰めるために彼女が好きなバラを描いたのだとか!
特別展「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」 展示風景より
ステキな想いの元で生まれた『バラ図譜』ですが、ジョゼフィーヌは本作が完成する前に亡くなってしまいました。
色あせない美しさ!ルドゥーテの肉筆画
ルドゥーテの肉筆画は、動物の皮をシート状に薄く伸ばし乾燥させた「ヴェラム」という素材の上に、グァッシュ(不透明水彩絵具)で描かれています。
ヴェラムは紙のように水分を吸収しないため、絵の具やインクの発色が良いのが特徴です。
特別展「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」 展示風景より (写真手前)《バラのブーケ》 1825年
ちなみに、ヴェラムは描き直しが効かない画材のため、この肉筆画2点は、ルドゥーテの高い画力が確認できる作品でもあります。
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特別展「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」 ポストカード 各110円(税込)
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ルドゥーテの美しい花々をおうちで楽しめるマグカップなどもオススメです。
優雅なおうち時間のおともにいかがでしょうか?
特別展「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」 ミュージアムショップより
なお、新型コロナウイルス感染症対策を行っています。美術館の指示に従い、お買い物をお楽しみください。
ルドゥーテが描いた気品あふれる花々を楽しめる本展。
新型コロナウイルス感染症対策のため、入場制限がかかる場合があります。ご来館前に、美術館公式サイトをご確認ください。
information
展覧会名:特別展「宮廷画家ルドゥーテとバラの物語」
美術館名:八王子市夢美術館
会期:2020.09.18〜11.08
開館時間:10:00~19:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日
料金:一般 600円、学生(小学生以上)・65歳以上 300円
※未就学児無料
※土曜日は小・中学生無料
展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/12556/
公式サイト:https://www.yumebi.com/
※感染症対策が実施されています。来館前に必ず美術館公式サイトをご確認ください。
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Editor | 静居 絵里菜
【編集後記】本物と見間違うほどの見事な描写力! ルドゥーテの世界観に入り込める優雅な展覧会でした。