NULL 生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市/展覧会レポート | OBIKAKE(おびかけ)

展覧会レポート

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市

2020.10.13

石元泰博の仕事を振り返る回顧展

東京都写真美術館にて開催中

 

東京都写真美術館にて、生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市が開催中です。

 

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市/展覧会レポート/東京都写真美術館

展示風景 ©︎高知県, 石元泰博フォトセンター

 

石元泰博(1921-2012)は、日本の写真史を語るうえで欠かせない写真家のひとりです。同時代の写真表現、デザイン、建築などに国際的に関わったアーティストでした。

 

本展は、東京とシカゴを行き来することで構築された独自の都市への考え方に焦点を当て、作家活動の中期から晩年までの作品をとおして、改めて都市を考察します。

 

 

石元の原点、シカゴから見つめた都市像

 

在米日系移民である石元は、第二次世界大戦の影響で日系人収容所に行くことになります。

そして終戦を経て1948年、シカゴのインスティテュート・オブ・デザイン(以下、ID)で写真を学び始めました。その勉強ぶりは、「1日29時間写真に向かう」と言われるほど。学内最高賞を2度も受賞します。

 

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市/展覧会レポート/東京都写真美術館

石元泰博《シカゴ 街》1959-61年 東京都写真美術館蔵 

©︎高知県, 石元泰博フォトセンター

 

1953年には14年ぶりに日本を訪れ、拠点としますが、それ以降もたびたびシカゴへ足を運び、制作活動をつづけました。

『シカゴ, シカゴ』(1969年)は、撮影期間を3年費やした写真集です。石元の原点とも言えるシカゴの、戦後急速に発達していった都市と、人間たちの対比が斬新な写真表現に注目です。

 

 

日本建築の中にみる“モダニズム”

 

〈桂離宮〉のシリーズは、来日直後の1953~54年にかけて撮影されました。また、大修理を終えた1981~82年にも再撮影しています。

 

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市/展覧会レポート/東京都写真美術館

石元泰博《桂離宮 中書院東庭から楽器の間ごしに新御殿を望む》

1981-82年 東京都写真美術館蔵 ©︎高知県, 石元泰博フォトセンター

 

こちらは楽器の間ごしに新御殿を撮影したもの。予想外の構図です。本シリーズは、その独自性の高さから、発表当時大きな反響をよびました。

「既成概念にとらわれず対象を見る」迷いのない洗練された写真表現は、今見てもとても新鮮ですよ。

 

 

偶然、必然によって生み出される視覚芸術

 

石元といえば「モノクロームによる表現」が代表的ですが、1959年頃から半世紀近く、色彩豊かなカラー写真の制作も行っていました。

 

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市/展覧会レポート/東京都写真美術館

石元泰博《色とかたち》2008年 高知県立美術館蔵 

©︎高知県, 石元泰博フォトセンター

 

本シリーズは、樹木や色紙、時には自ら描いたドローイングなどをモチーフに、レンズフィルターやゼラチンフィルターを駆使して撮影されました。

絶妙に構築された作品はすべて、何度もシャッターが切られ、樹木やビルなどのシルエットとカラーフィルターが重なることで生まれています。

 

石元は「どこまでも写真の土俵で勝負したい」と言い、撮影後に加工をすることはありませんでした。

 

 

時代とともに変化する「都市」を記録した作品群

 

〈シブヤ、シブヤ〉は、渋谷駅のスクランブル交差点で信号待ちをする人々を捉えたシリーズで、2002年から渋谷で撮影されたものです。

 

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市/展覧会レポート/東京都写真美術館

石元泰博《シブヤ、シブヤ》2003-06年 高知県立美術館蔵 

©︎高知県, 石元泰博フォトセンター

 

高い写真技術を持つ石元が、被写体を眼で確認することなく“偶然”を用いて撮影する「ノーファインダー」手法がとられています。

当時石元は80歳を超えていましたが、この新しい手法に取り組み、人々の脚や背中、そのファッションを躍動的に撮ることで、めまぐるしく変化し続ける「生命体としての都市」を記録しました。

 

 

時代を超えてなお、斬新な視点を私たちに与えてくれる石元泰博。生誕100年を記念した過去最大規模の回顧展は、石元のこれまでの多彩な仕事をあますことなく楽しめます。

 

「生誕100年 石元泰博写真展」相互割引も!

 

東京オペラシティ アートギャラリーにて開催中の「生誕100年 石元泰博写真展 伝統と近代」入場券を提示すると、本展入場券が通常料金が2割引になります(他の割引との併用不可、ご本人様1回限り有効)。

 

また、東京オペラシティ アートギャラリーの同展へ入場の際に本展入場券を提示すると、割引料金(200円引き)になります!

さらに相互割引対象者には、高知県立美術館での「生誕100年 石元泰博写真展」割引特典付き特製ポストカード(各館先着10,000名様)をプレゼントいたします。

 

展示風景 ©︎高知県, 石元泰博フォトセンター

 

お得な相互割引で、2展あわせて楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

Information

生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市

会場:東京都写真美術館 2F

会期:2020.09.29〜11.23

公式サイト:https://topmuseum.jp/

※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、入場制限などを実施しております。
ご来館のお客様は、必ずこちらをご確認ください。

 

OBIKAKE gifts

本展の招待券を5組10名様にプレゼント!

〆切は10月21日23:59まで!

応募フォーム

 

★その他の展覧会レポートはコチラ

 

OBIKAKEをフォローする

Editor  三輪 穂乃香

【編集後記】

オペラシティでの石元展も要チェックですよ~!

この記事をシェアする
一覧に戻る
TOP