展覧会レポート

特別展「桃山-天下人の100年」

2020.10.23

国宝・重要文化財がおよそ半数出品!

華麗なる桃山美術の優品がトーハクに集結

 

東京国立博物館にて、特別展「桃山-天下人の100年」が開催中です。

 

特別展「桃山-天下人の100年」 東京国立博物館 表慶館/展覧会レポート

紫糸威伊予札五枚胴具足 安土桃山時代・16世紀 山形・上杉神社 通期展示

 

安土桃山時代は、室町幕府の滅亡から江戸幕府が始まるまでの、30年間をさします。「桃山美術」もこの30年のあいだに大きく発展しました。

本展は、日本美術の中でも豪華で華麗な「桃山美術」を、国宝・重要文化財などの優品を通して紹介します。

 

 

永徳の傑作は前期展示で観れます!

 

国宝《洛中洛外図屛風(上杉家本)》狩野永徳筆 室町時代 山形・米沢市上杉博物館蔵 前期展示

 

織田信長が、上杉謙信に贈ったとされる屛風。

本作が描いた当時、狩野永徳23歳という若さだったそう!金雲のあいだに見え隠れする色鮮やかな京の都が特徴的です。

 

特別展「桃山-天下人の100年」 東京国立博物館 表慶館/展覧会レポート

国宝《檜図屛風》狩野永徳筆 安土桃山時代 東京国立博物館蔵 前期展示

 

本作《檜図屛風》も、永徳の傑作のひとつで、天正18年(1590)、秀吉の命令により建てられた八条宮に、ふすま絵として飾られました。

永徳の力強い描写と、ヒノキの生命力、圧倒的な臨場感に注目ですよ。

 

 

秀吉像の手本になったとされる作品も

 

特別展「桃山-天下人の100年」 東京国立博物館 表慶館/展覧会レポート

重要文化財《豊臣秀吉像画稿》伝狩野光信筆 安土桃山時代 大阪・逸翁美術館蔵 通期展示

 

本作は、狩野永徳の息子・光信が描いたとされる秀吉像の下絵です。

上半身部分にメモが貼ってあり「これが似ている」と記されており、数多い秀吉像のお手本になったとされています。

 

 

安土桃山らしい、茶器の名品も勢ぞろい!

 

特別展「桃山-天下人の100年」 東京国立博物館 表慶館/展覧会レポート

重要文化財《鼠志野茶碗 銘 山の端》安土桃山~江戸時代 東京・根津美術館蔵 前期展示

 

桃山は、有名な千利休が活躍したり、秀吉の黄金の茶室ができるなど、茶の湯の道が大きく花開いた時代でもありました。

 

本作は美濃で作られた“鼠志野(ねずみしの)”という茶碗で、その名の通り、ねずみ色をしています。

形や文様などもユニークで、豊かな桃山美術の創造力を結集させた一品です。

 

 

誰でも目にしたことのある肖像画!

 

特別展「桃山-天下人の100年」 東京国立博物館/展覧会レポート

重要文化財《聖フランシスコ・ザビエル像》江戸時代 兵庫・神戸市立博物館蔵 10月6日~10月25日

 

言わずと知れた、聖フランシスコ・ザビエルの肖像画も出品!

日本にキリスト教を伝えたザビエル。下部分には、ラテン語と万葉仮名でザビエルの名前が記されています。

 

 

桃山美術の魅力や、同時代に生きた日本人の美意識をあますことなく堪能できる本展。

会期終了間近は混雑しやすいので、お早めに足を運んでみてくださいね。

 

特別展「桃山-天下人の100年」 東京国立博物館/展覧会レポート

展示風景

 

Information

特別展「桃山-天下人の100年」

会場:東京国立博物館

会期:2020.10.06〜11.29

展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/12415/

公式サイト:https://tsumugu.yomiuri.co.jp/momoyama2020/

※混雑緩和のため、本展では事前予約制(日時指定券)を導入します。入場にあたって、すべてのお客様はオンラインでの日時指定券の予約が必要です。詳細はこちらをご確認ください。

 

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Editor  三輪 穂乃香

【編集後記】

国宝・重要文化財の出品数の多さ!豪華絢爛です♪

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