展覧会レポート
2020.10.31
100人の写真家が写した「東京」
4つのキーワードで、都市・東京を見つめ直す展覧会
Bunkamura ザ・ミュージアムで、「東京好奇心 2020 渋谷」が開催中です。
東京好奇心 2020 渋谷 展示風景より
『東京好奇心2018―2020』は、NPO東京画が2018年に立ち上げたプロジェクトです。
2018年秋にフランス・パリで展覧会を、翌年春にはドイツ・ベルリンで、展覧会とシンポジウムが開催されました。
本展は、この2つの都市で開かれた展覧会の集大成となるものです。
16の国と地域を拠点に活動する写真家100人の、強い❝好奇心❞から生まれた約200点の写真作品を、4つのキーワードで読み解きます。
IDENTITY&DIVERSITY
IDENTITY(アイデンティティ)とDIVERSITY(ダイバーシティー)の2つのキーワードでは、写真表現がもっとも魅力を放つポートレート作品を観ることができます。
東京好奇心 2020 渋谷 展示風景より
作品のひとつひとつからは、凛とした人生の歩み方や、ミステリアスな歴史と背景、魅力的な個性を放つ人など、さまざまな人生を垣間見ることができます。
これらのポートレート作品を通して、他人について考えることで、自分を見つめ直すことができるかもしれませんね。
HERE AND NOW
ここでは、❝生きている❞この瞬間のすばらしさをイメージする作品が展示されています。
東京好奇心 2020 渋谷 展示風景より
(左から)上 ミッシェル・フラピエ Harajuku-Tokyo「もうひとつの世界」より 2009年/下 ミッシェル・フラピエ Rock and roll-Harajiku「もうひとつの世界」より 2009年
本城 直季「Small Planet」2005年/本城 直季「Small Planet」2014年
東京をミニチュアの世界のように映し出した本城 直季の「Small Planet」や、背景を消し去り、人びとの動きを強調したフランスのミッシェル・フラピエの「もうひとつの世界」など、ユニークな作品が並びます。
TIMELESSNESS
「TIMELESSNESS」では、写真家たちの独自の表現方法を通して、「変わらないものの価値」を読み解く作品が紹介されています。
東京好奇心 2020 渋谷 展示風景より
ここでは3名の若い写真家たちが、❝光❞をテーマに制作した作品を展示しています。
本展のメインビジュアルにもなっている澄毅《In the blue1》。この光あふれる作品は、写真に穴を開けて、そこから差し込む光を撮影したそう。
美しい作品をぜひ、会場でご覧ください。
東京好奇心 2020 渋谷 展示風景より
(左から)大矢真梨子「オルビス テラリウム(世界)」より 2018年/澄毅 In the blue 1「light」より 2011年
ルイーズ=クレール・ワーグナーTōkyō,reaching「TŌKYŌ,NEVER ENDING」より 2018年/大矢真梨子「オルビス テラリウム(世界)」より 2018年
また、本展ではJ-WAVEの4名のナビゲーターによる無料音声ナビゲーションも楽しめます。
こちらは、入館前に、スマートフォンにアプリをダウンロードするシステムになっています。ご利用の場合は、ご自身のスマートフォンをお忘れなく!
好奇心をテーマとした本展。
本展を機会に、私たちが住む、あるいは訪れる「東京」を見つめ直してみてはいかがでしょうか?
information
展覧会名:東京好奇心 2020 渋谷
館名:Bunkamura ザ・ミュージアム
会期:2020.10.20〜11.12
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30分前まで)
※金・土曜日の夜間開館はございません。
休館日:会期中無休
料金:一般 1,000円、大学生・高校生 500円、中学生以下無料
展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/12914/
公式サイト:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/20_curiosity/
※感染症対策が実施されています。来館前に必ず美術館公式サイトをご確認ください。
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Editor | 静居 絵里菜
【編集後記】
100名の写真家が写し出した「東京」を見て、新しい発見があったような気がします!音声ナビゲーションも、作品をわかりやすく紹介しているので、オススメです。