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ミュージアムさんぽ

おびかけ編集部がゆく!
ミュージアムさんぽ【第11歩】/紅ミュージアム

2021.1.7

「おびかけ編集部がゆく!ミュージアムさんぽ」とは

 

企画展だけではない、ミュージアムの魅力について、編集部がたっぷり取材します!

 

今回は、東京は表参道駅、おしゃれなブティックが並ぶ骨董通り沿いにある紅ミュージアムへ。

紅と紅屋の歴史、日本の化粧史を紹介する、伊勢半グループの企業資料館です。

 

伊勢半本店の長い歴史や、紅づくりのこと、かわいらしい化粧品が並ぶ展示室に最近発売されたグッズまで!おびかけ編集部がたっぷりお見せします♪

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

ミュージアムに入口。赤と白のコントラストが美しいです♪

 

 

常設展示室1:紅を知る

 

展示室は、紅の歴史や、伊勢半本店の紅づくりの紹介から始まります。

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

 

紅は、「紅花(べにばな)」という花に含まれる赤い色素のことです。この花は、中近東からシルクロード、中国などを通って、1700~1800年ほど前に日本に伝わりました。

日本では、羽州最上地方(今の山形県最上川流域)で多く作られ、「最上紅花」という名前で有名でした。

 

紅づくりにはいくつもの工程がありますが、まず、紅花を収穫し、保存しやすいおせんべいのような形(紅餅:べにもち)に加工します。今と違って早く運搬できなかったためです。

紅餅になってからは、紅職人の仕事、伊勢半本店が守ってきた伝統の技を発揮します!

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

水をつけると、鮮やかな赤色に!不思議です。こんな風に、紅を楽しみます

 

紅餅から、時間をかけて丁寧に赤色の色素だけをとりだし、器(おちょこ)に塗り付けていきます。乾くにつれて、色が玉虫色に変化します。

この玉虫色は、紅の質が高ければ高いほど、美しい輝きを放つそうです!

 

赤い色素の紅は、紅花にたった1%のみ、約1000輪から抽出しても、おちょこひとつぶんなんだとか。

さらに、江戸時代から変わらない紅づくりを続ける職人は、全国で2人のみ!

貴重な色素と、素晴らしい技術が、現代でも継承されているとても手の込んだものなのです。

 

 

魔よけの赤!?

 

日本では古来から、「赤」には魔よけの意味があるとされています。

そのため、紅はくちびるにつけるだけでなく、晴れ着の染料や、食紅など、幅広い用途で使われてきました。

 

たとえば、江戸時代ごろのこどもは「7歳までは神のうち」といわれ、魂が体に定着していない、とても不安定な存在と思われていました。今より病気やけがの治し方も解明されていませんでしたし、栄養も行き届いていなかったのです。

なので、病気にかかったときなどには、悪いものを寄せ付けない赤色が人々の心の支えになりました。

 

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幼児のお守りとして使用していた守巾着(まもりきんちゃく)。確かに赤い!

 

また、赤色は人生の節目のイベント、結婚出産七五三還暦(60歳のお祝い)などにも登場します。

太陽や炎の力強さをイメージさせる赤色に、人々は「大切な人に災いがふりかかることなく、幸せでありますように」と願いを込めたのかもしれませんね!

 

 

常設展示室2:化粧の歩み

 

常設展示室2では、伊勢半本店が創業した江戸時代を中心に、古代から近現代までの日本の化粧の歴史を、実物資料や浮世絵などで紹介します。

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

 

江戸時代から文明開化まで、実際に女性が使っていた、化粧品の貴重な品々を間近で見ることができます!

 

 

たった3色で美しく!江戸のメイク

 

江戸時代のお化粧は、紅の、おしろいの、お歯黒や眉墨の(まゆずみ)、という3色だけでした。

紅は、くちびるだけでなく、頬や目元、つめにつけることもあったそうです。

使うときは水で溶き、くちびるがおちょぼ口になるように小さくさすのが主流でした。

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

実際に使われていた紅の化粧道具

 

ちなみに、紅を点(さ)すとは・・・くちびるや目元に「てん、てん」とつけていくことが由来しています。指の中で、一番力が入りづらい薬指を使ってやさしくのせるのが基本だそうです。

 

 

明治時代~現代 今も良く知るメイクへ

 

明治、文明開化の時代になると、外国からの影響を受け、それまでのお化粧に対する意識やスタイルが変わり始めます。

外国人からとんでもなく不評だったお歯黒、それに眉をそることなどが禁止され、自分自身の美しさをいかしたお化粧へと変化していきました。

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

 

そして関東大震災や、第二次世界大戦などを経て、戦後は自由にメイクを選べる時代が訪れます。

 

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左:キスミースーパー口紅 キスミー(現・伊勢半)製 昭和30年~

右:キスミースーパー口紅 広告 昭和31年

 

昭和30年には、国内の化粧品会社が‟落ちない口紅”を発売します。

伊勢半の「キスミースーパー口紅」は、当時にしてはとても大胆なポスターとともに、大人気となりました。

口紅のほかにも美しいガラス瓶の数々や、誰もが知っている化粧品会社の貴重なコスメがたくさん並びます。こちらはじっくり鑑賞してみてくださいね♪

 

 

コミュニケーションルーム:見て、触れて、体験する

 

ミュージアムを入ってすぐの真っ白なスペースは、体験コーナーが充実!

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

 

サイエンスエリア「ナレッジ ラボ」では、紅の知識や、紅づくりで用いられる科学反応を学び、その不思議に迫ります。

なお、こちらのスペースでは、紅花の色素を取り出す実験もできるそう(要予約・有料)。詳しくは、公式サイトをチェックしてみてくださいね。

 

 

紅点(さ)し体験も!

 

ここまで読んで、「紅を実際につけてみたい!」という方もいるのではないでしょうか?

なんと紅ミュージアムでは、紅のお試しづけを無料で行っています!

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE

紅の使い方は、スタッフの方が丁寧にレクチャーしてくれます!

 

唇はもちろん、手の甲で発色を試したりしながら、美しい紅の色合いを楽しめますよ♪

紅は人それぞれの唇の色や、水を溶く量などで色が変化するので、誰かと訪れて、色を比べてみるのも面白そうですね。

 

 

注目の新作グッズも見逃せません!

 

紅ミュージアムは、素敵なオリジナルグッズも販売しています。

本物の紅はもちろん、べにばな茶なども取り揃えていますが、今回は新しく発売されたステーショナリー3種類をご紹介♪

 

紅ミュージアム/常設展紹介/感想/インタビュー/OBIKAKE/グッズ

クリアファイル(全2種)350 円(税込385 円) 、ブック型付せん400 円(税込 440 円)メモパッドスクエア350 円(税込 385 円)

 

紅ミュージアムの収蔵品をモチーフにしたクリアファイルにブロックメモ、ブック型付せんです。

伊勢半を代表する商品や貴重な化粧品資料を、学芸員の監修のもと、こだわって制作されたんだとか!お立ち寄りの際は、こちらもチェックしてみてくださいね。

 

 

文政8年(1825)に創業してから、変わらぬ製法で紅づくりをつづけている伊勢半。

その伝統と技へのプライド、そして未来へ継承していくという熱い想いが感じられること間違いなしです。

なお、本ミュージアムは入場無料です。気軽に立ち寄ってみてくださいね。

 

Information

紅ミュージアム

開館時間:10:00~17:00

休館日:日曜日・月曜日・創業記念日(7月7日)・年末年始

入場料:無料

所在地:〒107-0062 東京都港区南青山6-6-20 K’s南青山ビル1F

アクセス:東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線 「表参道」駅下車

B1 出口(階段)より徒歩12分

B3 出口(エスカレーター・エレベーターあり)より徒歩13分

公式HP:https://www.isehanhonten.co.jp/museum/

※新型コロナウイルスの感染拡大を受け、紅ミュージアムは入館制限を設け、感染予防の取り組みを実施しています。来館前に公式サイトをご確認ください。

 

 

★これまでのミュージアムさんぽはコチラ

 

 

 

 

 

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Editor  三輪 穂乃香

【編集後記】

 

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