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Be-dan

服飾から見る美術鑑賞のポイントは?綺麗なドレスを見られる映画も紹介!(4/4)

2021.1.25

今月のBe-danは、日本女子大学准教授でフランスの服飾史を研究する内村理奈先生にインタビュー!

 

第3回では、内村先生の「好きなもの」についてたくさんお伺いしました。

最終回では、服飾から見る美術鑑賞のポイントおすすめの映画今後研究したいことなどを教えていただきます。

第1回第2回第3回

 

日本女子大学フランス服飾史/内村理奈准教授/インタビュー/マリーアントワネットの衣裳部屋

内村理奈先生 ※撮影時のみ、マスクを外していただきました。

 

―先生が研究されているフランスの服飾品ですが、どんなところに注目すると面白いでしょうか?

 

たとえば19世紀だと、女性のスカートに注目するとさまざまな変化が感じられると思います。

10年くらいのスパンでどんどん形が変わっていった時代なので、見れば「ああ、あの時代だな」とわかるんです。

 

―そんなにめまぐるしく変化したのですね!

 

皇帝ナポレオンの時代にあたる19世紀初めの女性は、コルセットの締め付けを感じさせない、ハイウエストでスカートのふくらみのないドレスを身に着けていました。

マリー・アントワネットも着ていたシュミーズドレスの延長線ですね。

それが、1830年代になると、シルエットがかなり変わります。ウエストの位置が下がって、スカートがふんわりと広がるんです。

 

―ボリュームがある形でしょうか。この形はどうやって作ってるんでしょう?

 

5~8枚くらいのペチコートを重ねています。冬場になると、なんと10枚近く重ねる人もいたそうです。

重ね着なので、技巧的にはまだそこまで複雑ではないですね。

1840年代の終わりから50年代になると、もっとスカートが大きく広がるんです。その中には、クリノリンという、フラフープのような輪骨をリボンで結んで、かごのようにしたものを身に着けています。

スカートを大きくできるうえに軽いんです。ペチコートを重ねると、どうしても重くなってしまいますからね。

 

―なるほど! その後の時代も、スカートはどんどん進化したのですか?

 

次は、どこが広がるかが変わっていきます。

前も後ろも同じように広がっていたのが、1860年代にかけては、前の方が引っ込む代わりにおしりの方がさらに盛り上がった形になります。

 

日本女子大学フランス服飾史/内村理奈准教授/インタビュー/マリーアントワネットの衣裳部屋

 

日本の鹿鳴館で着られていたようなドレス、と言えばイメージしやすいかもしれません。

さらに時代が進んだ1870年代になると、おしりにデザインのポイントがあるドレスになっていきます。そして1880年代になると、さらにすっきりしたスレンダーな形になります。

そんなふうに、19世紀のドレスの形は時代を見るうえでわかりやすいので、あまりドレスを見たことが無い人にもおすすめですよ!

 

―17~18世紀のフランスについて知ることができるおすすめの映画はありますか?

 

17世紀が舞台だと、『シラノ・ド・ベルジュラック』(1990年、監督:ジャン=ポール・ラプノー)ですね。泣ける内容です。

シラノは、フランスの俳優が一度は演じてみたい役だそうです。

 

18世紀では、やはり『マリー・アントワネット』(2006年、監督:ソフィア・コッポラ)や『マリー・アントワネットに別れを告げて』(2012年、監督:ブノワ・ジャコ)でしょうか。

華やかな世界観ですし、鑑賞しやすいと思います。

 

『マリー・アントワネット(2006)』©2005 I Want Candy LLC.

 

19世紀は、フランスではないですが『風と共に去りぬ』(1939年、監督:ヴィクター・フレミング)と『山猫』(1963年、監督:ルキノ・ヴィスコンティ)がおすすめです。

『山猫』はイタリアの没落貴族の生活を描いているのですが、舞踏会のシーンがとても華やかですよ。

 

―最後に、今後研究していきたいテーマについてお聞かせください。

 

史料を読み込みながら、レースや刺繍といった服飾関連の技術をもっと調べていきたいですね。

マリー・アントワネット関連だと、周辺の人物の回想録などをしっかり読み解きたいと思いますし、印象派絵画の中の服飾も、腰を据えて取り組みたいです。

 

 

内村先生、ありがとうございました!

全4回にわたるフランス服飾談義はいかがでしたか? 今度フランスの美術作品を観に行ったときはぜひ、服飾にも注目してみてくださいね。

 

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Editor | 三輪 穂乃香

OBIKAKE編集部所属。

 

Writer | ニシ

美術と日本文化に癒しを求めるライター。記事とシナリオの間で反復横跳びしながら、何らかの文章を日々生産している。 

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