展覧会レポート

鈴木藏の志野 造化にしたがひて、四時を友とす

2021.2.2

現代性を持つ「志野」に挑み続ける鈴木藏の個展!

独自のガス窯を使って作られた作品に注目です

 

菊池寛実記念 智美術館にて「鈴木藏の志野 造化にしたがひて、四時を友とす」が開催中です。

 

鈴木藏の志野 造化にしたがひて、四時を友とす 展示風景

 

鈴木藏(すずきおさむ、1934年~)は、岐阜県の東濃地方で桃山から江戸時代初期にかけて作られたやきもの「志野」の重要無形文化財保持者であり、現代志野を代表する陶芸家です。

 

本展では、鈴木氏が展覧会のために制作した志野茶碗を中心として、花瓶や香炉、大型作品などの新作に一部旧作を加えて、約60点の作品を紹介します。

 

 

志野焼とは?

 

志野焼とは、白い釉薬(ゆうやく)をたっぷりと掛けて焼かれた陶器のことです。また、国内で初めて作られた「白いやきもの」だそう!

 

白い釉薬をたっぷり掛けて焼かれた志野は、ぽってりとした質感や温かみのある色合いで、今もなお多くの人々を魅了しています。

 

 

中でも鈴木は、過去の優れた作品や先人の研究を元にしつつ、現代性のある志野を生み出すことに挑み続けています。

 

志野陶塑 2020年

 

 

ガス窯で作られた斬新な志野!

 

志野焼は、桃山時代にならって薪を使って焼き上げることが良いとされています。

しかし鈴木は、作家として独立した1960年代当初から普及し始めたガス窯を積極的に取り入れて、試験と改良を重ねて志野の‟焼き”を追求しています。

 

志野が持つ、独自の味わいを引き出すために作られた鈴木のガス窯は、現在は4基になるそう!

 

志野香炉 2020年

 

独自のガス窯で生み出された現代的な志野。

今回展示されている作品も、作家ならではの力強い造形や、味わい深い焼き色が楽しめますよ♪

 

 

「志野」に60年以上にわたって取り組み続ける、鈴木藏。

86歳を迎える現在も、現代性のある志野を制作しているとのこと。そのバリエーション豊かな志野焼を、ぜひお楽しみください。

 

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本展の招待券を5組10名様にプレゼント!

〆切は2021年2月10日23:59まで!

応募フォーム

 

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展覧会名

鈴木藏の志野
造化にしたがひて、四時を友とす

会期

2020.12.12~2021.03.21 開催終了

会場

菊池寛実記念 智美術館

※コロナウイルス感染症対策が実施されています。来館前に必ず公式サイトをご確認ください。

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Editor  静居 絵里菜

【編集後記】

鈴木氏ならではの志野焼が楽しめる本展。会期は3月21日までと長めなので、お近くの方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

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