array(1) { [0]=> int(14837) } ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展/展覧会レポート | OBIKAKE(おびかけ)

展覧会レポート

ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展

2021.2.15

日本初公開を含む126点の作品が来日

侯爵家が集めた芸術作品から、貴族の暮らしを追体験!

 

あべのハルカス美術館(大阪府・大阪市)にて、「ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」が開催中です。

 


ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展 展示風景

 

リヒテンシュタイン侯国は、オーストリアとスイスに挟まれた小さな国です。

かつて、神聖ローマ皇帝に仕えたリヒテンシュタイン侯爵家が統治し、世界で唯一君主(侯爵家)の家名が国名になっています。

昔から侯爵家は代々領地経営に成功して富をたくわえ、皇帝にも貸し付けを行っていたそう。その富を背景として積極的に収集した美術作品により、現在のコレクションが形成されました。

 

本展は、侯爵家秘蔵のルーベンスやヤン・ブリューゲル(父)、クラーナハ(父)などの油彩画63点をはじめ、ウィーン窯を中心とする優美な陶磁器など合わせて126点を紹介する展覧会です。

その中でも、特に見逃せない作品を紹介していきます。

 

 

美しくも堂々とした貴族の幼少時代

 


ヨーゼフ・ノイゲバウアー《リヒテンシュタイン候フランツ1世、8歳の肖像》 1861年 油彩・キャンバス

 

フランツ1世は1853年、アロイス2世の11番目の子どもとして生まれました。

ウィーンとプラハの2つの大学で法学を修めて軍人の道に進んだのち、オーストリアとロシアで外交官を務めました。その後、ウィーン大学で歴史の講座を開くなど、学問の世界で活躍したそう。

国内外からその功績を称えられました。

 

長髪に子供らしさが残る表情を見せつつも、貴族らしい堂々とした出で立ちが印象的です。

 

音楽は、貴族のたしなみ!

 

本作は、貴族の館で開かれた室内コンサートの様子を描いたもの。ヴァイオリンやチェロ、フルートなどを演奏する横には、男女が楽しそうに寄り添っています。

 


フランツ・クリストフ・ヤネック《室内コンサート》 制作年不詳 油彩・銅板

 

18世紀後半の当主・アロイス1世(1759-1805)は、侯爵家の中でも特に音楽を愛していたといいます。

モーツァルト(1756-1791)が作曲した「セレナード第12番 ハ短調」は、アロイス1世のために書かれた曲だそう!

当時、音楽は貴族のたしなみの一つで、自ら演奏者になることもありました。

 

モーツァルトのセレナードは会場映像のBGMにも使用されています!

 

日本の有田焼と西洋の金属装飾のコラボレーション

 

15~17世紀の大航海時代において、中国や日本のやきものがヨーロッパに数多くもたらされました。白くて美しい磁器は、当時ヨーロッパの人々にはとても人気だったそうです。

 


日本・有田窯 金属装飾:イグナーツ・ヨーゼフ・ヴュルト《染付山水文金具付ポプリ蓋物》
磁器:1670-90年代 金属装飾:1775-85年 磁器:青の下絵付(染付)、装飾:鍍金されたブロンズ

 

輸入された磁器には、ヨーロッパの生活様式に合わせて金の装飾を付けることもありました。

 

日本の有田焼に西洋らしい金の装飾がついた本作は、ポプリの容器として使われていました。ふたと本体の間の網目状の飾りから、ポプリがほんのりと香る仕組みになっています。

 

侯爵家の離宮近くに磁器工場が立ち上がる

 

ヨーロッパで初めて磁器を作ること成功したのは、1710年設立したマイセン窯でした。その8年後、ウィーン窯が設立。ヨーロッパでは2番目となる磁器窯です。

 

侯爵家の離宮の近くに設立したウィーン窯。侯爵家はもっとも有力な顧客の一人でした。

 


ウィーン窯(デュ・バキェ時代)《カップと受皿(トランブルーズ)》1725年頃 硬質磁器、エナメルの上絵付

 

当時のヨーロッパでは、ホットチョコレートが貴重かつ優雅な飲み物として、人気を集めていたそう。

受け皿の真ん中は、カップがすっぽりと収まる仕組みになっています。こちらは、ベッドの上で飲んでも倒れないように工夫されているのだとか。

当時のゆったりとした貴族の暮らしがうかがえる一品です。

 

 

花の静物画を陶器に!

 

花の静物画は、16-17世紀に発展した絵画のジャンルです。

本来別々の季節に咲く花を同時に鑑賞でき、また枯れることもない花の静物画は、ヨーロッパの静物画のモチーフの中でも特に人気だったと言われています。

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー《磁器の花瓶の花、燭台、銀器》1839年 油彩・板
🄫LIECHTENSTEIN. The Princely Collections.
Vaduz-Vienna

 

ウィーン生まれの画家、フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラーは、19世紀前半のオーストリアでもっとも重要な画家のひとりです。

 

花や花瓶、布など、様々なものの質感が見事に描き分けられた本作。背景を黒にすることで、それぞれのモチーフに特別な存在感を与えています。

 

本展では花の静物画をなんと陶器の板に絵付けした作品も展示されています!

 

こちらは、一般の方も写真撮影OK!ハッシュタグ「#リヒテンシュタイン展」「#あべのハルカス美術館」をつけて、SNSで投稿してみてはいかがでしょうか。

 

 

同館の米屋優副館長は「展示している内の100点ほどが日本初公開です。殺伐とした世の中ですが、心の豊かさを取り戻す機会にしてもらいたい」と話しています。

また、音声ガイドの声は、俳優の小泉孝太郎さんが担当しています。

 

 

また3月14日には、花柄のものを身につけた来場者先着100人にポストカードの特典が配布されます。

ぜひ、この機会をお見逃しなく!

 

 

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本展の招待券を5組10名にプレゼント!

〆切は2021年3月7日23:59まで!

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展覧会名

ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展

会期

2021.01.30~2021.03.28 開催終了

会場

あべのハルカス美術館

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Writer  アチャペマ

twitter:@achapemama

 

Editor  静居 絵里菜

OBIKAKE編集部所属。

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