array(1) { [0]=> int(15762) } 特別展 小村雪岱スタイル/展覧会レポート | OBIKAKE(おびかけ)

展覧会レポート

特別展 小村雪岱スタイル -江戸の粋から東京モダンへ

2021.3.17

小村雪岱の画業を紹介する展覧会

雪岱のセンスを引き継ぐ工芸品にも注目です!

 

 

三井記念美術館にて「特別展 小村雪岱スタイル-江戸の粋から東京モダンへ」が開催中です。

 

特別展 小村雪岱スタイル -江戸の粋から東京モダンへ 展示風景より

 

小村雪岱(こむらせったい/1887-1940)は、大正から昭和初期にかけて装幀(そうてい)や挿絵、舞台美術など、さまざまなジャンルで活躍した画家です。

 

本展は、清水三年坂美術館の所蔵品を中心とし、雪岱の画業を振り返る展覧会です。

さらに、雪岱のスタイルを引き継ぐ明治の工芸品、雪岱を手本とする現代作家の新作もあわせて展示されます!

 

 

雪岱のデビュー作!泉鏡花『日本橋』

 

装幀:小村雪岱 泉鏡花『日本橋』 大正3年(1914) 千章館 清水三年坂美術館蔵

 

雪岱は東京美術学校(現・東京藝術大学)在学中に、尊敬する作家・泉鏡花に才能認められました。

 

大正3(1914)年、鏡花は自身の新作単行本『日本橋』の装幀担当として、当時27歳の雪岱を指名します。それ以降、雪岱は多くの鏡花本の装幀を担当することになりました。

 

表紙は、日本橋の両岸に立ち並ぶ土蔵の間を荷船が行き交い、画面全体に色とりどりの蝶が舞っているようすが描かれています。

 

鏡花は、仕事の内容を人に話すことを極度に嫌っていました。

小説のタイトルも、書き終えるまで装幀を担当する雪岱にも明かさず、「日本橋」と発表された際に大急ぎで表紙を描き直したそうです!

 

 

貴重な雪岱の肉筆画も展示

 

雪岱が手掛けた肉筆画は、数百点にのぼる挿絵などに比べると、圧倒的に数が少ないと言われています。

本展では、雪岱の貴重な肉筆画も展示されます!

 

(左)小村雪岱《模写 法隆寺金堂壁画(三号壁画 観音菩薩))清水三年坂美術館蔵
(右)小村雪岱《模写 光明皇后)清水三年坂美術館蔵

 

《模写 法隆寺金堂壁画(三号壁画 観音菩薩)》は、7世紀末頃の作とされる法隆寺金堂壁画の模写です。

 

本図は、ほぼ実寸で描かれているそう!

日本画の線描で代表的とされている「鉄線描(てっせんびょう)」も再現されています。

 

鉄線描:一定の速度、同じ太さで筆を運び描く技法のこと。その強く引き締まった線を針金に見立ているためこの名が付いた。

 

 

舞台装置の原画

 

川口松太郎『風流深川唄』昭和11年(1936)10月上演 東京劇場

 

大正13(1924)年、雪岱は舞台装置という新たなジャンルで活動を広めることになりました。

 

実際の50分の1ほどの「道具帳」と呼ばれる原画を雪岱が描き、それをもとに大道具や小道具の担当者が装置を制作しました。

 

数多くの人が関わる舞台制作という仕事において雪岱の人柄も手伝い、五大中村歌右衛門、六代目尾上菊五郎などの名優たちから信頼を集めたそう!

53歳で没するまでに手掛けた芝居の数は200あまりにも及ぶと言います。

 

 

雪岱の作品をオマージュした工芸作品!

 


(手前)松本涼《枯山百合》2019年 個人蔵

 

本展では、サブタイトル「江戸の粋から東京モダン」を体現する明治の工芸品や、現代作家による本展のために制作された作品もあわせて展示されています。

 

木彫作家・松本涼氏による《枯山百合》は、雪岱の肉筆画《写生 ヤマユリ》をオマージュした作品です。

百合雄しべと雌しべ以外はすべて、1本の木材から彫り出す「一木造(いちぼくづくり)」でできています!

 

現代まで引き継がれている雪岱のセンスにも注目です♪

 

 

展覧会オリジナルグッズにも注目!

 

ミュージアムショップでは、本展のオリジナルグッズが販売されています。

販売されているグッズの一部をご紹介!

 

 

手帳やノートなどのワンポイントになるシールや、ちょっとしたお出かけに便利なミニトートなど! お気に入りの作品のグッズを、購入してみては?

 

ミュージアムショップにもぜひ、足を運んでみてください。

 

 

東京展終了後は、富山水墨美術館山口県立美術館に巡回が予定されています。詳しい情報は、各美術館公式サイトをご確認ください。

 

 

 

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展覧会名

特別展 小村雪岱スタイル-江戸の粋から東京モダンへ

会期

2021.02.06~2021.04.18 開催終了

会場

三井記念美術館

※本展覧会は事前予約制です。日時指定予約についてはこちら(外部リンク)をご覧ください。

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Editor  静居 絵里菜

【編集後記】

小村雪岱の画業と、現代まで受け継がれている「雪岱スタイル」を展覧することができる本展。オリジナルグッズも充実していて、満足感の高い展覧会でした♪

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