展覧会レポート
2021.7.8
フィンランドのモダニズムを紹介する展覧会
豊かな表情を見せるサーリネンのデザインに注目!
パナソニック汐留美術館にて「サーリネンとフィンランドの美しい建築展」が開催中です。
北欧の国・フィンランド。日本でも人気が高く、美しい自然やセンスの良いデザインなどが世界的に評価されています。
そんなフィンランドのモダニズムの原点を築いたのが、建築家・エリエル・サーリネンです。
本展は、サーリネンの1923年の渡米までのフィンランド時代にスポットをあて、図面や写真、家具や生活のデザインといった作品資料の展示を通して紹介します。
フィンランドの独立のきっかけになった?
パリ万国博覧会フィンランド館
20世紀の幕開けに大々的に開催された、1900年パリ万国博覧会。
サーリネンは、共同設計事務所の仲間たちとフィンランド館の設計を担当しました。この建築が好評を博して、サーリネンらはみごとなデビューを果たします。
展示風景
サーリネンの初期の作風は、アール・ヌーヴォーの影響がありながらも民族の独自の文化的ルーツを表現した建築が多く、当時ロシアからの独立を求めていたフィンランドの人々を鼓舞させるものでした。
本展ではCGと新作の模型で、このフィンランド館を再現します!
フィンランドのモダニズムを築いた
サーリネンの暮らしのデザイン
サーリネンがフィンランド時代に手がけた住宅作品は、優美なデザインと、近代的な合理性が調和したものでした。
展示風景
同時期に、イギリスのウィリアム・モリスが理想とした中世風の手仕事による美しい暮らしの環境の実現は、その高い理想がゆえに矛盾をはらんでいましたが、サーリネンのデザインは、みごとに生活のなかに定着したのです。
そんな暮らしを彩るデザインを、家具や陶磁器、テキスタイルなどで紹介します。
アアルトもあこがれた!
サーリネンが築いたフィンランドデザインの原点
モダンデザインの原点を築き上げたサーリネン。その質の高いデザインは、近代建築の巨匠・アアルトもあこがれたほどでした。
今でもフィンランド人から愛されるサーリネンの格調高いデザインを、ドローイング、建築、家具デザインなどから多角的に紹介します。
なお本展の会場構成は、久保都島建築設計事務所(久保秀朗・都島有美)によるもので、フィンランドの豊かな自然を象徴する「湖」をイメージしたデザインです。
設営デザインも含めて鑑賞を楽しみたいですね!
サーリネンの誕生日を祝うイベントも!
エリエル・サーリネンと、ニューヨークのJFK国際空港TWAフライトセンターで知られる息子エーロ・サーリネンは建築家の親子。ふたりの誕生日はともに8月20日です。お誕生日メッセージをSNSで投稿してみませんか?
会場内にも特設撮影コーナーも設置予定です! オンネア!(フィンランド語でおめでとうの意)
#サーリネン誕生日 #サーリネン親子おめでとう
OBIKAKE gifts
本展の招待券を5組10名様にプレゼント!
〆切は2021年7月25日23:59まで!
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サーリネンとフィンランドの美しい建築展
2021.07.03~2021.09.20
開催終了
パナソニック汐留美術館
Editor | 三輪 穂乃香
【編集後記】
シンプルで洗練されてて、北欧デザインのものって惹かれます♪