展覧会レポート
2019.9.13
500点を超える大規模展示!
当時のチェコとの芸術交流とは
2020年は、チェコと日本の交流が100周年!
それを記念して、千葉市美術館では「ミュシャと日本、日本とオルリク」が開催中です。
アルフォンス・ミュシャ、エミール・オルリクというチェコ出身のふたりに焦点をあてて、東西それぞれの影響関係を考察します。
―ジャポニスムとは?
19世紀ヨーロッパで流行した日本趣味のこと。
浮世絵の斬新な遠近表現や構図、それまでの西洋絵画にはない自然主義的な手法を自分たちの作品にとりいれるようになりました。
―ミュシャと日本
ミュシャはその当時ジャポニスムに湧くパリで、女優サラ・ベルナールをモデルとしたポスターで一世を風靡していました。
その評判はすぐさま日本に伝わり、雑誌『明星』で紹介され、日本の画家たちに絶大な影響を与えます。彼らは「日本のミュシャ派」と呼ばれました。
中沢弘光《絵葉書「美人と感覚」》1905年 木版・ステンシル、紙
三重県立美術館蔵(9月30日まで展示)
装飾的かつ甘美な美しい女性像は、当時の日本画家にとって非常に新鮮なものとして写ったでしょう。魅せられるのもうなずけます。
アルフォンス・ミュシャ《煙草巻紙 ジョブ》1898年 石版、紙
三浦コレクション、川崎市市民ミュージアム蔵
ガラス越しではありますが、ミュシャ作品を本当に近くで見ることが出来るのもオススメポイントですよ。
―日本へ憧れを募らせたオルリク
エミール・オルリクはプラハに生まれ、美術の中でもとくに版画を学びジャポニスムにふれます。そして浮世絵版画を学ぶため、なんと極東・日本に来日。
エミール・オルリク《東京の便り》(版画集『日本便りより』) 1900年頃 石版、紙 宮城県美術館蔵
日本では誰も試みなかった”自画石版”という手法で東京の風景画を制作します。そのやわらかい作風と高い芸術性は、日本の創作版画界に鮮烈な印象を与えます。
※自画石版とは?・・・作家自ら描き、自ら製版する石版画のこと。
―気になる撮影スポットは?
展示作品の撮影はできませんが、記念撮影コーナーがあります!
ミュシャに憧れた日本と、日本に憧れたオルリク。
東西で芸術交流を通して影響し合っていた当時のアーティストたちの作品を、じっくりみることができます。
展覧会名:ミュシャと日本、日本とオルリク
会期:2019.09.07〜2019.10.20
開館時間:10:00〜18:00(金・土は20:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
休館日:9月30日、10月7日
料金:一般1,200円、大学生700円、高校生以下無料
※10月18日は「市民の日」につき観覧無料
展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/642/
◎チケットプレゼント
2019年9月30日(月)23:59まで受付!
たくさんのご応募、お待ちしています。
Editor | 三輪 穂乃香
【編集後記】
とにかく点数が多い! そしてかわいい❤