展覧会レポート

ラウル・デュフィ展
絵画とテキスタイル・デザイン

2019.10.11

人々を魅了する華やかなテキスタイル・デザイン

時代を超えて愛される理由とは?

 

 

パナソニック汐留美術館で、「ラウル・デュフィ展 絵画とテキスタイル・デザイン」が開催中です。

 

 

ラウル・デュフィは、華やかで明るい色彩と、軽妙な作風が特徴の画家。

その才能に、当時一流のファッション・デザイナーだったポール・ポワレなどが魅了されました。

 

それでは、本展の見どころをご紹介します。

 

 

 

初期から晩年までの優れた絵画作品に注目!

 

初期の画業は、印象派などの影響を受け、表現を追求しています。

 

《ニースの窓辺》1928年 油彩/キャンバス 島根県立美術館蔵

 

装飾的な室内と、2つの窓から見える海の情景、そして中央のキャビネットの鏡には、映り込んだ部屋の様子が描かれています。

 

一見複雑な空間に見えますが、デュフィらしい明るい色遣いと柔らかいタッチ、南仏のリラックスした雰囲気が重なって、穏やかさと活気が感じられます。

 

 

 

テキスタイル・デザイン関連作品と貴重な資料の数々!

 

布地のデザイン原画や下絵、当時のオリジナルの織物、版木や見本帳などが116点並びます。

 

左《仔象》[下絵] 1922-24年頃 水彩、グワッシュ/紙 右:《象とチーター》[3色展開のデザイン原画] 1920年頃 グワッシュ/紙

 

特に色彩の豊かさが目立つ「仔象」シリーズ。

植物が、色彩のみで形づくられているのがわかるでしょうか。こんな風に象の上にかぶせるように配置することで、装飾性を生み出しました。

 

 

デュフィ・デザインのテキスタイルを使用した衣装!

 

ポール・ポワレ原案のドレスをモンジ・ギバンが現代風に解釈して制作した衣装がズラリと並びます。

 

《イリーブの薔薇》ドレス・デザイン原案:ポール・ポワレ 制作:モンジ・ギバン ドレス制作:2007年 絹

 

シンプルな筒型で、胴回りを締め付けない構造。袖と裾を異素材にすることで重ね着しているかのようなだまし絵効果を狙った作品です。

 

ポール・ポワレのブランドのラベルにもなったこの薔薇のモチーフを、デュフィは布地にも落とし込みました。

 

余談ですが、ポール・ポワレは女性をコルセットから開放した第一人者。ゆったりとしたシルエットと、大胆なテキスタイルのコントラストは、当時非常にユニークだったのではないでしょうか。

 

 

気になる撮影スポットは?

 

 

展示室内最後に登場するコチラの華々しい衣装は、撮影可能です。

 

2010年パリのシャトレ座で公演された舞台「マイ・フェア・レディ」の衣装。

こちらもデュフィのテキスタイルが使用されています!

 

 

絵画とテキスタイル・デザインを軽やかに行き来しながら、作品を生み出してきたラウル・デュフィ。

 

とくに油彩画は圧巻の鮮やかさですよ!

 

Information

展覧会名:ラウル・デュフィ展 絵画とテキスタイル・デザイン

会場:パナソニック汐留美術館

会期:2019.10.05〜2019.12.15

詳細:https://obikake.com/exhibition/352/

 

OBIKAKE GIFTS

本展のチケットを5組10名様にプレゼント!

〆切:2019年10月30日 23:59まで

応募フォーム

 

Editor  三輪 穂乃香

鮮やかなテキスタイルに大興奮! アート好きだけでなく、ファッションが好きな方にもおすすめ♪

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