NULL 白髪一雄/展覧会レポート | OBIKAKE(おびかけ)

展覧会レポート

白髪一雄

2020.2.13

戦後日本「前衛美術」の第一人者!

白髪一雄の全貌に迫る都内初の展覧会が開催中

 

東京オペラシティ アートギャラリーで「白髪一雄」展が、開催されています。

 

(手前)《作品(赤い材木)》1957年 東京都現代美術館蔵

 

戦後日本の前衛芸術を引っ張った画家、白髪一雄(しらが かずお/1984-2008)。具体美術協会(*)の中心メンバーで、床に広げたキャンバスへ足で描く「フットペインティング」で有名です。

 

*具体美術協会:1954年、戦前から関西における前衛のパイオニアとして活躍していた吉原治良をリーダーに、彼の作品の批評を受けた若い作家たちによって結成されたグループのこと。

 

白髪の没後10年以上を経て開催される本展は、東京初の本格的な個展。初期から晩年までの絵画(ドローイング含む)91点、また映像などの資料39点を加え、総数130点の作品で、白髪一雄の全体像に迫ります。

 

知られざる初期作品

 

(左奥から)《鳥檻》1949年 尼崎市蔵/《難航》1949年 尼崎市蔵/《夜の風物》1950年 尼崎市蔵

 

幼い頃から、古美術品や映画、ミステリー小説など渋い趣味を持っていた白髪。

 

最初は日本画を学んでいましたが、京都の美術専門学校を出てからは油彩画に転向しました。

 

本展では、あまり知られていない白髪の初期作品を展示。日本画と西洋画などのはざまで、自己表現を模索する筆づかいが伝わってきます。

 

フットペインティングへの道

 

1952年に、先鋭的な表現をめざした「0会(ゼロ会)」を当時の現代美術家たちと結成した白髪。この2年後の1954年に「フットペインティング」を作り出しました。

 

 

(手前)《貫流》1973年 東京オペラシティ アートギャラリー蔵

 

白髪が描いていた雰囲気を出すために、床に展示された作品も!壁への展示と違い、臨場感があります。

 

白髪の作品でもう一つ注目してほしいのは、写真や印刷ではわからない絵の具の盛り上がりです。

 

《うすさま(一部)》1999年 個人蔵

 

画面の右中央部分にある絵の具の盛り上がりは、足の運びが止まった時にできたもの。この力強さ、実物を見るとハッとするような迫力を感じます。

 

密教の影響を受けた作品

 

これまで見る機会の少なかった、密教に影響を受けた作品も積極的に紹介されています。

 

白髪は1960年代頃から密教に関心を深め、1971年に歴史の教科書でもおなじみ、比叡山延暦寺(ひえいざん えんりゃくじ)の僧侶となりました。

 

(中央)《あびらうんけん(胎蔵界大日如来念踊)》1975年 兵庫県立美術館蔵

 

中央の作品は、仏画によく描かれる円相(えんそう )を描いたもの。今まで素足で描いていたところ、足にスキージ(長いヘラ)を用いるようになりました。

 

円相:僧侶が完全な悟り、心の本来の姿を示すために描いた円のこと。

 

延暦寺で厳しい仏道修行を修めて以降、白髪はスキージで円相を多く描くようになります。しかし、かつての勢いある画面ではなく、単調な円の反復で制作が停滞。それに気がついた白髪は、改めてフットペィンテングに戻りました。

 

全盛期から70年代の密教の影響を受けた作品まで、見応えバッチリの展覧会!会場内の作品は、一部写真撮影が可能です◎

 

 

information

会場名:東京オペラシティ アートギャラリー

展覧会名:白髪一雄

会期:2020.01.11〜03.22

開館時間:11:00~19:00(金・土は11:00~20:00、入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、2月9日[日](全館休館日)

料金:一般1,200円、大学生・高校生800円、中学生以下無料

展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/7360/

公式サイト:https://www.operacity.jp/ag/exh229/

 

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〆切は3月1日23:59まで!

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Editor  静居 絵里菜

【編集後記】白髪の作品がズラリと並んで圧巻です!

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