ニュース
2020.1.31
イタリア・フィレンツェに恋した画家・大森邦彦
日本初の個展が開催中!
銀座大黒屋ギャラリーで「フィレンツェに恋した画家・大森邦彦展」が開催中です。
(手前から)《民家》2009年/《砦から見たドゥオーモ》2015年/《アヌンツィアータ広場にて》2017年/《バルディーニの館の裏手》2008年
イタリア屈指の観光名所の「フィレンツェ」を拠点とし、25年にわたって現地の街並みや風景、人々を描き続けた大森邦彦さん(おおもり くにひこ/1943-)。
主題としているのは、自身がすみずみまで歩きまわって見つけた、フィレンツェの日常風景で、名所を題材にした作品はごくわずかです。
2019年5月〜6月にフィレンツェ市の中心部で、描き溜めた67点の作品を展示する自身初の個展を開催。本展では、イタリア人に愛された作品を、日本で初めて紹介するものです。
歴史と一緒に暮らす街
《民家と城壁》1998年
フィレンツェ市街を一望できる「ミケランジェロ広場」から描いた本作。鮮やかな黄色の民家の向こう側に見えるのは、ベルヴェデーレ砦の城壁です。
ルネサンス期の遺跡や習慣などを多く残すフィレンツェ。大森さんは、歴史と一緒に暮らすその街並みを、優しい筆づかいで表現しています。
目を引くこちらの額ぶちは、描いた街並みに合うものをオーダーしたもの。絵と一緒に楽しんでみてください!
大病を乗り越えて描かれた風景
《ベロスグアルドからの眺め》2001年
本作は、ベロスグアルドにある高級ホテルから見下ろした街並みです。細かいところまで描かれたこちらは、なんと制作時間3時間!「絵描きお断り」のそのホテルに頼み込み、なんとかもらった時間で大急ぎで描いたといいます。
本作を描いた翌年の2002年に大森さんは末期の咽頭ガンにかかりました。1番下の作品は、同ホテルで3時間で模写したものを病室で加筆したものです。
(上から)《ベロスグアルドからの眺め》2001年/《サンミニアートアルモンテ協会から》2000年/《ベロスグアルドを想う》2001年および2002年
6ヶ月におよぶ闘病生活の中で、3ヶ月をかけて仕上げれた本作。絵の制作が、生死の境目にいた大森さんの支えになったといいます。
来場者に図録プレゼント!
来場者プレゼントの図録。オールカラー152P(来場者プレゼントはなくなり次第終了)
本展の図録を来場者1人1冊プレゼント!最後のページには、作品がどこで描かれたかわかるフィレンツェの地図が付いています。
大森さんは、「よく保存された街並みと自然が調和したスポットがたくさんあるので、本展をきっかけにフィレンツェに旅行してもらえたら」と話してくれました。
イタリアに旅行した気分になれる絵画たちに出合えるチャンス。会期は2月9日までと短めなので、お見逃しなく!
展示風景
information
展覧会名:フィレンツェに恋した画家・大森邦彦展
会場名:銀座大黒屋ギャラリー
開催期間:2020.01.28〜02.09
開館時間:11:00〜19:00(最終日(2/9)は 14:00まで)
入場料:無料
展覧会情報詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/8342/
発信元 | 静居 絵里菜
OBIKAKE編集部所属