ナニソレ

Q666

2021.1.25

ナニソレでは、1日1つずつ美術の豆々知識を紹介していきます。

 

OBIKAKE ナニソレ 魔よけ 赤色

 

A.昔は多くの人生儀礼で、魔よけの意味を持つ「赤」や「紅」が使われていました。

 

『古事記』には、悪霊邪気を払うため、床に赤土を撒き散らしたとの記述があるそう。江戸時代に、疱瘡(ほうそう/天然痘(てんねんとう)のこと)や麻疹といった感染症が大流行した折、人々はすがるような思いで、赤摺り(紅摺り)のまじない絵「疱瘡絵」を買い求め、部屋に飾って平癒を祈りました。

赤色に対する破邪退魔(はじゃたいま)の信仰は、医学・薬学の発達していなかった時代・地域にあって、人びとの拠り所になっていたのでしょうね。

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イラストレーター・グラフィックデザイナー| 荒木イオナ
東京在住。生まれは新潟。
週末は下町でビールを飲んでいます。
Portfolio: https://gridge.com/iona_net
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