『かさじぞう』(福音館書店)より 1960年
『スーホの白い馬』(福音館書店)より(部分) 1967年
『だいくとおにろく』(福音館書店)より 1962年
『おへそがえるごん』(福音館書店)より 1986年
『鬼のうで』(偕成社)より 1976年
※すべてちひろ美術館蔵
『だいくとおにろく』『スーホの白い馬』など、今も読み継がれる数多くの絵本を描いた赤羽末吉。物語の確かな解釈とたぐいまれな演出力、日本や中国の風土や伝統文化への深い造詣、格調高く、かつ童心に届く詩情に富んだ絵画表現などを備えた赤羽は、まさに天性の絵本画家といえる人でした。
絵本画家としては遅い出発となった50歳までの年月、赤羽は時代の波に翻弄されながらも、自分の心惹かれるものを諦めることなく追い続けました。少年時代から映画や演劇に夢中になり、22歳からの15年間を過ごした旧満州(中国東北部)では壮大な風土や郷土文化に魅せられ、日本画家として画壇で活躍を始めました。戦後の過酷な引き揚げを経て再び目にした日本では、その風土の美しさを再発見し、特に憧れた雪国を、処女作『かさじぞう』に描きました。赤羽が進んできた道は、戦後15年を経て絵本へとたどり着き、1960年代からの日本の絵本の隆盛期に、その先頭に立って新たな道を切り開いていきました。
本展では、明治の終わりから平成の初めまでの日本の絵本が発芽し大きく花開いていった時代に、赤羽末吉がたどった絵本画家への道を、数々の絵本原画や資料からひも解きます。
【開幕延期】
生誕110年 赤羽末吉展 絵本への一本道
2020.06.26~2020.09.22
開催終了
10:00~17:00(最終入館16:30)
月曜日(祝休日は開館、翌平日休館)
大人 1,000円、高校生以下無料
ちひろ美術館・東京
〒177-0042
東京都練馬区下石神井4-7-2
03-3995-0612
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