生誕 120 年・没後 100 年 関根正二展

福島駅 | 福島県立美術館
開催期間:2019.09.14~2019.11.10 開催終了

20歳と2ヵ月で夭折した関根正二は、日本近代のルネサンス期と呼ぶべき、大正時代の個性派画家です。16 歳でデビューし、19 歳のときに描いた《信仰の悲しみ》は、2003年に国の重要文化財に指定され、美術界に驚きをもって迎えられました。この最年少記録は、今後破られないでしょう。わずか 5 年ほどの活動期間に生み出された作品は、確認されるもので油彩画 27点、水彩素描等 74点、印刷物等で知られる行方不明作品を入れても全部で 120点程度なのです ( 油絵はフェルメールより少ない! )。 このたびの回顧展では、新発見の作品6点、書簡4点を含む、過去最大の回顧展となります。

 

現在の福島県白河市搦目 ( からめ ) に、半農の職人の次男として生まれた関根は、9歳で上京し、深川に 住みます。東川 ( とうせん ) 尋常小学校を卒業後、15歳のとき、幼なじみの伊東深水の紹介で東京印刷に給仕として勤めます。ここで彼はオスカー・ワイルドを知り、さらに信州方面へ無銭旅行に出て、長野市にいた河野通勢とめぐりあいます。この体験後、16歳で描いた《死を思う日》は第2回二科展に初入選しま す。美術教育はごく短期間学んだだけですが、対象を刻み込む卓越した素描力と褐色を基調とした画風を獲得し、その後安井曾太郎の滞欧作を目の当たりにして、絵の骨格を意識し色彩へと目覚めていきます。

 

1918年は関根が大きくブレイクした年です。第5回二科展で樗牛賞 ( ちょぎゅうしょう、新人賞に相当 ) に輝いた《信仰の悲しみ》《姉弟》《自画像》は、「関根のヴァーミリオン」と賞賛された朱色、 深い青緑などの鮮烈な色彩と、幻想性がとけあった作品です。前後して《少年》《三星》《子供》などの代表作を描きますが、病に冒され、翌年6月、絶筆《慰められつゝ悩む》に署名すらできず、関根はその短い生涯を閉じています。

展覧会名

生誕 120 年・没後 100 年 関根正二展

会期

2019.09.14~2019.11.10 開催終了

開館時間

9:30 ~ 17:00 (最終入館は 16:30)

休館日

9月17日・24日・30日、10月7日・15日・21日・28日、11月5日

入場料

一般・大学生 1,000 円 (800 円 ) 高校生 500 円 (400 円 )  小・中学生 300 円 (200 円 )
( ) 内は前売 /20 名以上の団体料金
◎障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は手帳提示で無料。

会場

福島県立美術館

住所

〒960-8003
福島県福島市森合西養山1番地

お問い合わせ

024-531-5511

アクセス

電車:福島交通飯坂線→「美術館図書館前駅」下車(徒歩2分)

主催

福島県立美術館

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