《旅みやげ第二集 金沢下本多町》大正10(1921)年
荒井寿一コレクション
《塩原しほがま》大正7(1918)年
荒井寿一コレクション
《東京十二題 五月雨ふる山王》大正8(1919)年
荒井寿一コレクション
《東京十二景 芝増上寺》大正14(1925)年
荒井寿一コレクション
『写真通信』154号 表紙 昭和元(1926)年12月号
荒井寿一コレクション
川瀬巴水(かわせ はすい 東京生、1883-1957)は、大正から昭和にかけて風景版画を数多く制作した版画家です。幼少より絵に関心を寄せて十代で断続的に日本画を学びますが、家業を継ぐべき長男であったことから本格的に画業に身を投じることができませんでした。転機が訪れた20代半ばから葵橋洋画研究所での学習を経て、27歳で鏑木清方に師事し、ようやく画家として歩み始めました。大正時代前半の巴水は、清方の弟子として雑誌の挿絵や口絵、広告図案などの仕事をし、「版」による制作に親しみました。やがて同門の伊東深水が制作した風景版画《近江八景》の連作に影響を受けて木版画制作をこころざし、版元・渡邊庄三郎と協力し、大正7(1918)年に塩原の写生にもとづく三部作を発表します。以後、約40年にわたって日本各地を写生旅行し、その地に暮らす人々の生活や四季折々の風景をもとに、詩情あふれる作品を数多く生み出しました。
本展は、昨年度開催を予定していた「川瀬巴水展」が新型コロナウィルス感染症のために中止になったことを受けて、荒井寿一コレクションのみで再構成したものです。荒井寿一コレクションは、川瀬巴水の初期から晩年までの優れた版画作品を網羅するほか、これまで紹介される機会の少なかった本の装丁や雑誌の表紙・挿絵・口絵、絵はがきなどのグラフィックデザインを含む充実したコレクションです。「版」という表現手段を通じて生み出された巴水作品の幅広さをお楽しみください。
開館30周年記念 荒井寿一コレクション
川瀬巴水展
2021.04.24~2021.06.13
開催終了
9:30~17:00(入場は16:30まで)
月曜日(ただし、5/3は開館)、5/6
一般 800円(640円)、高大生 500円(400円)
※( )内は20名以上の団体料金
※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
※各種障がい者手帳の交付を受けた方及び付添1名は無料
※65歳以上で平塚市民は無料、市外在住者は団体料金(年齢・住所を確認できるものをご提示ください)
平塚市美術館
〒254-0073
神奈川県平塚市西八幡1丁目3−3
JR東海道線平塚駅(東口改札)北口よりバス、または西口から徒歩約20分。
平塚市美術館