《自画像》1960年代 堺市博物館蔵
《河岸の秋》1960年頃 堺市博物館蔵
《港の春》1965年 堺市博物館蔵
《水車小屋》1948年頃 堺市博物館蔵
《ジョワンビル風景》1930年 堺市博物館蔵
髙林和作(1900-68)は、戦前から戦後を生きた堺出身の画家です。1928年にフランスに渡り、フォーヴィスムの流れをくむオトン・フリエスと、キュビスム以後の写実主義を代表するアンリ・ド・ヴァロキエに師事しました。帰国後は、京都を拠点に活動し、京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)の西洋画科で須田国太郎、黒田重太郎、川端彌之助らとともに教鞭をとりました。
髙林が生きた時代は、日本において西洋画の受容と日本的油絵の創成が模索された20世紀の美術の幕開けと重なります。多くの画家が独自のスタイルを切り開くなか、髙林は青を基調に色の対比を意識しながら、線描を重ねる作風を確立させていきます。この手法には20世紀初頭にフランスで起こったフォーヴィスムの影響がみてとれます。
髙林は、フランスで学んだ時代から晩年にいたるまで、創作旅行や屋外制作を精力的に行い、多くの風景画を描きました。美術団体などに所属せず、個展や唯一の公募展出品先である京都市主催美術展覧会(京展)を中心に作品を発表してきたため、これまで画業が広く紹介される機会は多くありませんでした。髙林が世に出した全作品のうち3分の2は遺族から譲られ、出身地にある堺市博物館に収蔵されています。生誕120周年を記念する本展では、堺市博物館のコレクションの中から髙林和作の画業を紹介します。
企画展
「生誕120周年 髙林和作ーサバクに立つ画家の眼差しー」
2021.02.13~2021.03.21
開催終了
9:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
第3火曜日(2月16日、3月16日)および2月15日(月)
一般300円、高校生200円、小中学生100円
※「与謝野晶子記念館」「千利休茶の湯館」の観覧券で企画展もご覧いただけます。
さかい利晶の杜 企画展示室
〒590-0958
大阪府堺市堺区宿院町西2丁1-1
最寄駅
・阪堺線「宿院駅」より徒歩1分
・南海高野線「堺東駅」よりバスで約6分
・南海本線「堺駅」より徒歩で約10分/バスで約3~5分
最寄りバス停
・「宿院」下車 徒歩1分
堺市