松方幸次郎 写真提供:川崎重工業株式会社
クロード・モネ《睡蓮》1916年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(松方コレクション)
オーギュスト・ロダン《考える人》1881-82年 ブロンズ 国立西洋美術館(松方コレクション) 撮影:上野則宏
フィンセント・ファン・ゴッホ《アルルの寝室》1889年 油彩、カンヴァス オルセー美術館
Paris, musée d’Orsay, cédé aux musées nationaux en application du traité de paix avec le Japon, 1959 Photo©RMN-Grand Palais (musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
ピエール=オーギュスト・ルノワール《帽子の女》1891年 油彩、カンヴァス 国立西洋美術館(松方コレクション)
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神戸の川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)を率いた松方幸次郎(1866(慶応元年12月1日)-1950)は、第一次世界大戦による船舶需要を背景に事業を拡大しつつ、1916-1927年頃のロンドンやパリで大量の美術品を買い集めます。当時の松方のコレクションは、モネやゴーガン、ゴッホからロダンの彫刻、近代イギリス絵画、中世の板絵、タペストリーまで多様な時代・地域・ジャンルからなり、日本のために買い戻した浮世絵約8000点も加えれば1万点に及ぶ規模でした。
しかし1927年、昭和金融恐慌のあおりで造船所は経営破綻に陥り、コレクションは流転の運命をたどります。日本に到着していた作品群は売り立てられ、ヨーロッパに残されていた作品も一部はロンドンの倉庫火災で焼失、さらに他の一部は第二次世界大戦末期のパリでフランス政府に接収されました。戦後、フランスから日本へ寄贈返還された375点とともに、1959年、国立西洋美術館が誕生したとき、ようやく松方コレクションは安住の地を見出したのです。
開館60周年を記念した本展では、名高いゴッホ《アルルの寝室》や、2016年に発見されたモネの《睡蓮、柳の反映》など国内外に散逸した名品も含めた作品約160点や歴史資料とともに、時代の荒波に翻弄され続けた松方コレクションの百年に及ぶ航海の軌跡をたどります。
国立西洋美術館開館60周年記念 松方コレクション展
2019.06.11~2019.09.23
開催終了
9:30~17:30(金曜日・土曜日は21:00まで)*入館は閉館の30分前まで
毎週月曜日、7月16日(火)
ただし、7月15日(月・祝)、8月12日(月・休)、9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)は開館
一般 1,600円 大学生 1,200円 高校生 800円
国立西洋美術館
東京都台東区上野公園7-7
ハローダイヤル 03-5777-8600
JR上野駅下車(公園口)徒歩1分
京成電鉄京成上野駅下車 徒歩7分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅下車 徒歩8分
国立西洋美術館、読売新聞社、NHK、NHKプロモーション