林敬二《貌の遠近法》2007 年、平塚市美術館蔵
木村一生《Libido 67》1972 年、平塚市美術館蔵
大河内信敬《薔薇》制作年不詳、平塚市美術館蔵
本展は、過去に実施した展覧会鑑賞ツアーで子どもたちが興味や反応を示した所蔵品をご紹介する展覧会で、2015年に開催した「気になる!大好き!これなぁに?赤ちゃんたちのセレクション~春の所蔵品展~」の第2弾となります。
本館では、2012年から乳幼児とその保護者向けの展覧会鑑賞ツアーを定期的に実施しています。これは乳幼児と美術作品との出会いの場を用意し、美術鑑賞を通じて親子のコミュニケーションを図ることを目的としたプログラムです。このツアーでは、いわゆる一般向けの展覧会を鑑賞します。その際、自分の子どもがどの作品にどのような反応を示したのかを保護者に記録してもらっています。
現在までに参加した約1000人分の記録を分析すると興味深い結果が得られています。カラフルな作品や動物の作品など子どもが喜びそうな作品に反応するだけでなく、大人が難しくてとっつきにくいと感じる抽象画や地味な印象を受ける作品にも反応を示すのです。また、子どもは発達段階に応じた独自の視点を持っていることも知られています。美術鑑賞は小さな子どもにはまだ早い、難しいなどということは決してありません。文字を読むことのできない小さな子どもは、作品そのものから何かを感じ取り、それに対しリアクションを取ります。そして、その言葉や態度は、案外作品の本質をついていることがあります。自由にそして純粋に作品と向き合って鑑賞しているのです。以上をふまえ、2015年から現在までの鑑賞ツアーの結果をもとに、大人の先入観を除き、乳幼児が多く興味反応を示した作品を紹介する展覧会を企画しました。
展示作品の横には乳幼児の反応や言葉、保護者のコメントを紹介するパネルを掲示します。身近なお子さんと他の子どもたちの反応を比較してみてください。また、乳幼児を連れて展覧会を鑑賞するポイントもご紹介します。
本展をきっかけに、子どもたちの新鮮な反応とともに美術作品を鑑賞する楽しさを感じ、かけがえのない時間を共有していただけますと幸いです。
気になる!大好き!これなぁに?こどもたちのセレクション
2022.07.02~2022.09.19
開催終了
9:30~17:00(入場は16:30まで)
月曜日(ただし、7月18日、9月19日は開館)、7月19日
一般 200円/高大生 100円
※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
※各種障がい者手帳の交付を受けた方及び付添1名は無料
※65歳以上で平塚市民は無料、市外在住者は3割引
(年齢・住所を確認で きるものをご提示ください)
平塚市美術館
〒254-0073
神奈川県平塚市西八幡1丁目3−3
JR東海道線平塚駅(東口改札)北口よりバス、または西口から徒歩約20分。
平塚市美術館
担当学芸員によるギャラリートーク
日時:7月23日(土)、8月20日(土) 各14時~14時30分
場所:展示室2
※申込不要、要観覧券
※新型コロナウィルス感染症の状況により実施できない場合があります。
工藤麻紀子展
会期:7月9日(土)~9月11日(日)