藤田嗣治は1905年、東京美術学校西洋画科に入学し、黒田清輝の指導を受けます。卒業後の1913年に渡仏した藤田は、パリの美術潮流に触れ、東京美術学校での教育を批判することになります。フランスでアカデミックな絵画教育を受け、西洋画を日本に移植しようとした黒田。西洋と日本を融合させた独自の画風をパリで確立した藤田。二人の画家は西洋美術の深奥を感得し、その上でそれぞれの画業を展開させました。
本展は、藤田の1910年代に焦点をあて、東京美術学校在学中に制作した人物画、近年発見された《榛名湖》など渡仏前に描いた風景画を展示します。また渡仏後に新婚の妻・鴇田とみへ差し出した藤田の書簡を披露し、画家として目差した方向性や妻への想いを紹介します。
黒田については、在仏中の作品、および帰国後に描いた「構想画」の下絵などを展観し、あわせて黒田が監修した東京駅壁画の資料から、日本の近代化と向き合った画家の姿を浮かび上がらせます。
※藤田嗣治《湖畔の霧》(国立国会図書館蔵)は、12月18日(水)までの公開となります。その後は写真パネルでの紹介となります。
特別展 師・黒田清輝 妻・鴇田とみ
藤田嗣治 東京美術学校から渡仏へ
2019.11.30~2020.01.26
開催終了
10:00〜18:00(入館は17:30まで)
12月30日(月)〜2020年1月1日(水)
一般 800(640)円、学生 500(400)円、70歳以上 720円、高校生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
秋田県立美術館
〒010-0001 秋田市中通1丁目4-2
018-853-8686
JR「秋田駅」より徒歩10分
秋田県理美術館(指定管理者公益財団法人平野政吉美術財団)