田嶋悦子《Cornucopia 08-Y2》2008 年 東京国立近代美術館蔵
ロゼリン・デリール《三連の形 38》1988年 東京国立近代美術館蔵
高橋禎彦《つぶつぶの瓶》2010年 東京国立近代美術館蔵
ダンテ・マリオーニ《ブルー・トリオ》1997年 東京国立近代美術館蔵
小名木洋一《赤いてぶくろ》1976年 東京国立近代美術館蔵
こどもには工芸の鑑賞はむずかしいのではないか。そんな声をうけて「こども工芸館」と冠した鑑賞プログラムを始動させたのは2002年夏のこと。私たちの生活感情と深く関わる、そして世界が注目する日本の工芸を、長い休暇のあいだに楽しみながら学んでもらえたらと思ったのがきっかけでした。しかしフタを開けてみればこどもたちのリアクションは実に頼もしく、おとなの思惑や心配など軽々と越えて、深く鋭く工芸に迫っていきました。なかでもワークシートの公開プログラム「みんなでつくる工芸図鑑」での成果は、うかうかしているとおとなの鑑賞を揺るがしかねないものばかり。「図鑑カード」と呼んでいるワークシートでこどもたちが紹介してくれた工芸のなんとみずみずしく、魅力的なこと!たとえ無邪気な絵や言葉だったとしても「(ちゃんと)みた?」と語りかけてくるようで、そのせいか、こどもたちのカードの前から妙に真顔、そして急ぎ足で会場に戻るおとなたちをしばしばみかけるのです。
今回の展覧会はこどもの眼が切り取った工芸の根源的な姿をもとに、「色」や「もよう」、「質感」や「調度」など、これまでに取り組んだテーマを再構成。前にいらっしゃった方も初めての方も、ぜひとも彼らからの挑戦状を受け取ってください。2020年の移転も目前。最後の東京の工芸館の夏をおみのがしなく!
所蔵作品展 みた?―こどもからの挑戦状
2019.07.13~2019.09.01
開催終了
10:00~17:00(※入館は閉館の30分前)
月曜日、7月16日、8月13日
※ただし、7月15日、8月12日は開館
一般250円(200円) 大学生130円(60円)
高校生以下および18歳未満、65歳以上、「MOMATパスポート」をお持ちの方、友の会、賛助会員(同伴者1名まで)、MOMAT支援サークルパートナー企業(同伴者1名まで、シルバー会員は本人のみ)、キャンパスメンバーズ、障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。
※()内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
※割引・無料には入館の際、学生証・運転免許証など年齢のわかるもの、障害者手帳をご提示ください。
東京国立近代美術館工芸館
〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園1-1
03-5777-8600(ハローダイヤル)
東京メトロ東西線「竹橋駅」1b出口徒歩8分
東京メトロ東西線・半蔵門線・ 都営新宿線「九段下駅」2番出口徒歩12分
東京国立近代美術館