展覧会レポート
2021.7.10
岩崎家四代が収集した秘蔵コレクション
国宝12点を含む優品がそろいます!
三菱一号館美術館にて「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」が開催中です。
展示風景
三菱を創業し、4代にわたり社長をつとめた岩崎彌太郎、彌之助、久彌、小彌太。
彼らは文化財に多大な関心を抱き、当時の学者や芸術家とも交流しました。その収集への姿勢は、社会に貢献する広い視野をもったものでした。
本展では岩崎家4代の、芸術文化の研究・発展を通じた社会貢献の歴史をたどりつつ、静嘉堂、東洋文庫、三菱経済研究所の所蔵作品をあわせた貴重な作品群を紹介します。
見どころ①
日本を代表する国宝12点が一堂に!
本展では、静嘉堂、東洋文庫の所蔵する国宝12点、重要文化財31点を含め、三菱経済研究所の所蔵作品もあわせておよそ100点展示します。
国宝《曜変天目(稲葉天目)》建窯 南宋時代、12-13世紀 静嘉堂蔵
《曜変天目》(ようへんてんもく)は、中国福建省の建窯(けんよう)で焼かれた茶碗で、内面に浮かぶ大小の斑文の周囲に、青色や虹色に輝く光彩が現れたものを指します。
完全な形のものは、なんと日本に現存する3点のみ! この《曜変天目》が展示されるたびに注目が集まるほど、とても美しい茶碗です。
ほかにも、中国最古の詩集であり、現存最古級の写本《毛詩》や、誰もが知る《徒然草》の最古の写本など、絶対に見逃せない作品が目白押しです。
前後期で一部展示替えがありますのでご注意ください(作品リストはコチラ)。
見どころ②
岩崎家の色彩豊かなコレクション
彌之助は日本がどんどん近代化していくなかで、日本の優れた文化財や美術品が失われていく状況を目の当たりにして危機感を抱き、収集に情熱を注ぐようになります。それを子の小彌太が受け継ぎました。
また、彌太郎の子である久彌は、古典籍や文献資料の重要性にいち早く気づき収集を始めました。
展示風景
写本や絵画、文献資料、美術工芸品などのバラエティ溢れる名品の数々を、岩崎家4代の収集への情熱を感じながら鑑賞することができますよ。
文化的方面で三菱創業家が果たした役割に注目です!
見どころ③
静嘉堂、東洋文庫の名品が集結!
三菱一号館を構想した彌之助が創設し、小彌太が拡充した静嘉堂と、久彌によるアジア最大級の東洋学研究図書館・東洋文庫。
両館の所蔵品が集結するのはとても貴重な機会となっています!
展示風景
なお、本展を監修したのは静嘉堂文庫美術館の河野元昭館長です!
静嘉堂と東洋文庫、そして三菱経済研究所の所蔵品から厳選した約100点をきっかけに、日本東洋文化の素晴らしさを深く知ることができる展覧会です♪
感染対策をして、お出かけされてみてはいかがでしょうか?
美しいタイアップメニューも!
毎回の展覧会のお楽しみ「Café 1894」でのタイアップメニューもご紹介♪
左「男爵のハレの日ランチ」(前菜+メイン+パン+コーヒーor紅茶)2,530円 販売時間:11:00~14:00
右「てのひらの宇宙」1,000円 販売時間:14:00~17:00
三菱が創業した明治期、男爵が特別な日に食べた贅沢ランチをイメージした「男爵のハレの日ランチ」や、奇跡の茶碗・国宝《曜変天目(稲葉天目)》をイメージしたデザート「てのひらの宇宙」など、展示と合わせて楽しみたいですね!
OBIKAKE gifts
本展の招待券を5組10名様にプレゼント!
〆切は2021年7月25日23:59まで!
応募フォーム ※終了しました
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三菱創業150周年記念 三菱の至宝展
2021.06.30〜2021.09.12
三菱一号館美術館
Editor | 三輪 穂乃香
【編集後記】
古典籍から西洋画まで、幅広い収集活動にびっくり!