展覧会レポート
2019.10.18
小さな美しい国・リヒテンシュタイン
歴史ある至宝の数々が来日
Bunkamura ザ・ミュージアムにて「建国300年 ヨーロッパの宝石箱リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展」が開催中です。
リヒテンシュタインは、スイスとオーストリアにはさまれた小さな国。かつてローマ皇帝に仕えたリヒテンシュタイン侯爵が統治しています。
本展は、世界でも屈指の華麗なコレクションとともに、リヒテンシュタイン家が歩んできた歴史を紹介するものです。
それでは、特に見逃せない名品をご紹介します。
肖像画
リヒテンシュタイン侯爵家が収集活動を始めたのは500年以上も前のこと。歴代の侯爵家の人々の肖像画や、貴族生活の雰囲気を表した絵画がたっぷり紹介されています。
ヨーゼフ・ノイゲバウアー《リヒテンシュタイン候フランツ1世、8歳の肖像》 1861年、油彩・キャンヴァス
所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
©LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna
ブロンドの長髪の美少年フランツ1世。満ち足りた表情をしていますが、彼は激動の人生を歩んでいます。
風景画
社交界の華やかさとは無縁の穏やかな風景画も紹介されています。
何気ない日常や風景、アルプス山の雄大な自然が描かれた風景画。
大貴族として多忙な毎日を送る侯爵たちに癒しを与えていたのかもしれません。
花の静物画
侯爵家のコレクションには、鮮やかな花が描かれたものがたくさんあります。
フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー《磁器の花瓶の花、燭台、銀器》1839年、油彩・板
所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
©LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna
当時のヨーロッパの静物画のなかでも人気な主題が、花でした。本来別々の季節に咲く花を同時に鑑賞することができ、また枯れることもなかったからです。
3万点にもおよぶリヒテンシュタインの宝箱の中から、厳選された至宝たち。
是非お見逃し無く。
Information
展覧会名:建国300年 ヨーロッパの宝石箱リヒテンシュタイン 侯爵家の至宝展
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
会期:開催中〜2019/12/23
詳細:https://obikake.com/exhibition/433/
OBIKAKE GIFTS
本展のチケットを5組10名様にプレゼント!
〆切:2019年11月6日 23:59まで
Editor | 三輪 穂乃香
ヨーロッパに今も残る公爵文化に興味しんしん。