展覧会レポート
2019.12.17
ベル・エポックの時代に生きた大女優
サラ・ベルナールを多面的に紹介する展覧会
渋谷区立松濤美術館にて「サラ・ベルナールの世界展」が開催中です。
展示風景
19世紀半ばから20世紀初頭にかけて活動した、フランスの大女優サラ・ベルナール。
本展は、サラの人生を貴重な写真や肖像画、舞台衣装や装飾品とともにご紹介。サラがいち早くその才能を見出したアルフォンス・ミュシャやルネ・ラリックによる作品も展示されます。
今回は、作品を章ごとにピックアップします。
第1章 サラ・ベルナールの肖像―女優、時代の寵児として
ルイーズ・アベマ《サラ・ベルナール》1909年 エタンプ市美術館蔵
サラは1862年に女優としてのキャリアをスタートします。彼女の美声や演技は次第に認められ、国民的人気を獲得していきます。
また、彼女は画家たちにインスピレーションを与えるミューズでもありました。サラをモデルにした数多くの絵画が残されています。
第2章 パトロンとしてのサラ・ベルナール―ミュシャ、ラリックとの関係
アルフォンス・ミュシャ《サラ・ベルナール》1896年 リボリアンティークス蔵
1895年、当時無名のアーティストであったアルフォンス・ミュシャが手がけた、サラ主演の公演ポスター。これが大人気となり、サラとミュシャは6年間の専属契約を結びます。
時代を代表する芸術家たちに、活躍のきっかけを与え、パトロンとして庇護したサラ。本章では、彼女をモティーフとしたり、彼女のために制作した作品を通して、彼らとの交流を紹介しています。
第3章 サラ・ベルナールとその時代―ベル・エポック
展示風景
サラが活躍した当時のフランスは「ベル・エポック(良き時代)」と呼ばれる華やかな時代でした。また、ポスター芸術の黄金期でもあり、この頃の技術的進歩によって、人々の心を魅了する大型ポスターが次々と街中を飾りました。
ベル・エポックの華麗な雰囲気を伝える、ポスター作品や装飾品を紹介します。
第4章 サラ・ベルナール伝説
展示風景
サラは1880年、「サラ・ベルナール劇団」を立ち上げ、興行主・監督・女優として活躍します。そしてその地位は不動のものになっていきました。
その名声が高まるとともに、サラのイメージは多くの商品や広告に用いられるようになります。こうしてサラは、人々の記憶に深く刻まれていったのです。
サラのプライベートや舞台姿をとどめた写真や絵画、実際に身に付けたドレスや装飾品などによって、彼女の人生が多面的にわかる本展。
貴重なこの機会、お見逃しなく。
ジャック・ドゥーセ《イブニングドレス》19世紀末 個人蔵
Information
展覧会名:パリ世紀末ベル・エポックに咲いた華 サラ・ベルナールの世界展
会場:渋谷区立松濤美術館
会期:2019.12.07〜2020.01.31(※会期中一部展示替えあり)
詳細:https://obikake.com/exhibition/6279/
OBIKAKE gifts
本展の招待券を5組10名様にプレゼント!
〆切は12月25日23:59まで!
Editor | 三輪 穂乃香
華やかなベル・エポックの世界にうっとり♪