展覧会レポート
2020.11.25
キーワードは「都市文化」
あの有名な作品も多数展示される、豪華な展覧会です
アーティゾン美術館で、「琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術」が開催中です。
琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術 展示風景より
本展は、日本とヨーロッパ、東西の都市文化が生んだ画家たち
アーティゾン美術館コレクションの核となる印象派の名画と、初公開となる琳派作
有名な作品が多数展示され、大ボリュームの本展。
ここでは、編集部がぜひ観てほしいおすすめ作品を、ご紹介していきます!
新収蔵品作品を初公開!
石橋財団は創設以来、継続的に作品収集に取り組み、現在もコレクションの幅を広げています。
本展では、アーティゾン美術館の前身であるブリヂストン美術館が建て替えのために休館した、2015年以降に加わった新収蔵品作品の中から、12点を初公開!
特に注目の作品は、尾形光琳《孔雀立葵図屛風(くじゃくたちあおいずびょうぶ)》(重要文化財)です。
尾形光琳《孔雀立葵図屛風》(重要文化財)江戸時代 18世紀 石橋財団アーティゾン美術館蔵
右隻には、羽を広げ細くて長い脚を伸ばす雄の孔雀(くじゃく)が描かれています。その豪華な羽を取り囲むように配置された白い梅の花をつけた枝とのコントラストが、目を惹きます。
左隻に描かれているのは、まっすぐ伸びる立葵(たちあおい)です。こちらは白や赤、緑などの色の対比が際立つ表現になっています。
キーワードとなる「都市文化」に注目
《洛中洛外図屛風》江戸時代 17世紀 石橋財団アーティゾン美術館蔵(前期のみ展示~12/20)
日本とヨーロッパの美術を比較するとき、ジャポニスムの視点で紹介する展覧会が多いかと思います。
本展では、日本の江戸や京都、フランスのパリなどの「都市文化」に注目!
それぞれの大都市が生んだ、有名な絵師や画家による作品を比較して、紹介しています。
(左)カミュ―・ピサロ《ポン=ヌフ》1902年 公益財団法人ひろしま美術館蔵
(右)ピエール=オーギュスト・ルノアール《パリ、トリニテ広場》1875年頃 公益財団法人ひろしま美術館蔵
幅広いジャンルの作品を所蔵するアーティゾン美術館だからこそできる、展示方法です。お見逃しなく!
4階のコレクション展示
4階展示室では、「石橋財団コレクション選」として、2,800点余りからなる収蔵品の中から選ばれた作品が展示されています。
4階展示室 展示風景より
その一角にある「特集コーナー展示」では、「青木繫、坂本繁二郎、古賀春江とその時代 久留米をめぐる画家たち」が、開催されています。
坂本繁二郎《放牧三馬》1932年 石橋財団アーティゾン美術館蔵
本展は、ブリヂストン美術館の創設者・石橋誠二郎の故郷である、福岡県久留米にゆかりのある画家に焦点を当てた特集展示です。
こちらも合わせてお楽しみください!
アーティゾン美術館は「日時指定予約制」です。大学生・専門学生・高校生と、障がい者手帳をお持ちの方(付き添いの方1名)は、ウェブ予約で無料になります!
詳しいチケット情報は、美術館公式サイトをご確認ください。
information
琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術
館名:アーティゾン美術館
会期:2020.11.14〜2021.01.24
開館時間:10:00〜18:00(入館は閉館の30 分前まで)
※毎週金曜日の夜間開館は、当面の間休止
休館日:月曜日(1/11は開館)、年末年始(12/28~1/4)、1/12
料金:日時指定予約制
一般 ウェブ予約チケット 1,700 円、当日チケット(窓口販売)2,000 円、学生無料(要ウェブ予約)
※ウェブ予約チケットが完売していない場合のみ、美術館窓口でも当日チケットを販売します。
※中学生以下の方はウェブ予約不要です。
※この料金で同時開催の展覧会を全てご覧頂けます。
展覧会詳細ページ:https://obikake.com/exhibition/12364/
公式サイト:https://www.artizon.museum/
★その他の展覧会レポートはコチラ
Editor | 静居 絵里菜
【編集後記】