展覧会レポート
2021.5.13
新収蔵の「乳白色の肌」を展示!
パリのアパルトマンの壁画パネル96点を一挙に公開します
ポーラ美術館にて、「フジター色彩への旅」が開催中です。
©Ken KATO
藤田嗣治(レオナール・フジタ(*))は、東京に生まれ、フランス国籍の画家です。東京美術学校(現・東京藝術大学)を卒業後、画家をめざしてフランスへ渡り、エコール・ド・パリの代表格として人気を博しました。
フジタは第一次世界大戦後、乳白色の下地に極細の描線でモティーフを描く独自のスタイル「乳白色の肌」を生み出します。これがサロンで大成功をおさめ、一躍パリの画壇で話題の人物となりました。
その後、1929年の日本への一時帰国し、中南米から北米、中国、東南アジアなど、各国を旅し、新たなモティーフや群像表現のための構図と、色彩豊かな表現手法を開拓していきます。
本展は、フジタの旅とその旅による色彩に対する考え方の変化に焦点をあて、その旅路と画業の展開をあらためて紹介する展覧会です。
*レオナール・フジタ:第二次世界大戦後、フジタはフランスに帰化(きか/他国の国籍を得て、その国民となること。)し、カトリックの洗礼を受けて「レオナール・フジタ」と名乗るようになりました。
新収蔵品の「乳白色の肌」を展示
©Ken KATO
世界中の芸術家が集まる芸術の都・パリ。1913年に初めてフランスに渡ったフジタは、西洋美術の歴史に深く関心を抱くとともに、自由に生きるパリの人々の生活に共感し、パリで画家として活躍していくことを決意しました。
本展では、ポーラ美術館が新たに収蔵した「乳白色の肌」の手法による2点の油彩画を展示。
1921年に制作された《坐る女》は、「乳白色の肌」の技法を編み出して間もない頃の肖像画です。
本作は、1922年のサロン・デ・ザンデパンダンに出品された可能性の高いそう! フジタの初期の代表的な作品の1点です。お見逃しなく。
パリのアパルトマンの壁画を再現!
©Ken KATO
戦後フジタは、パリで生活を始めます。
本展で展示されている連作「小さな職人たち」は、パリのアパルトマンの壁を飾るために制作した色彩豊かな壁画です。
15センチメートル四方の各パネルには、かわいらしい子どもたちが、古き良きパリの職業人たちに扮する主題などが油彩で描かれています。
ポーラ美術館では、115点ほど飾られていたパネルのうち、96点が収蔵されています!
本展では、96点すべてを一挙公開! 新収蔵作品である《猫のペンション》 も展示されます。
フジタの「旅」に焦点を当てた本展。
新型コロナウイルスの関係で、おうちにこもりがちの方も多いのではないでしょうか。
本展で、異国の雰囲気を味わってみては?
また、美術館公式オンラインショップにて、本展のオリジナルグッズなども販売中!
図録などもオンラインで注文可能です。こちらもぜひ、覗いてみてくださいね♪
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〆切は2021年5月24日23:59まで!
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フジター色彩への旅
2021.04.17~2021.09.05
開催終了
ポーラ美術館
※新型コロナウイルス感染症対策が実施されています。詳しくは美術館公式サイトをご確認ください。
Editor | 静居 絵里菜
【編集後記】