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Be-dan

グッズ制作の達人・開さんのアートを楽しむ切り口とは?(4/4)

2019.6.24

開さんへのインタビュー最終回は、開さんにとっての「理想のミュージアム像」をお聞きするとともに、グッズ制作・販売を通して誰よりも深く展覧会を理解されている開さんならではのアートの楽しみ方についてお聞きしました。

 

 

第4回:グッズ制作の達人・開さんにとっての「アートを楽しむ切り口」とは?】

 

開さんへのインタビュー最終回は、開さんにとっての「理想のミュージアム像」をお聞きするとともに、グッズ制作・販売を通して誰よりも深く展覧会を理解されている開さんならではのアートの楽しみ方についてお聞きしました。

 

 

―グッズの制作・ショップの運営を通して、開さんは誰よりも深く展覧会に精通されていると思うのですが、開さんの考える理想の「ミュージアム」ってどんなものだと思われますか?

 

 

 

全然精通はしていませんよ(笑)。

その上で、僕が思うのは、前回もお話ししましたが、ミュージアムは「本物に出会える場所」だと言うことです。利益や効率性を重視する今の世の中では、様々な思惑でだんだんと信じられるものが少なくなってきているように感じています。そんな中でも確かな「本物」が存在する場所、それが「ミュージアム」だと信じています。

 

 

 

―そんな「本物」が置かれているミュージアムで「作品」を楽しむコツや切り口があれば、教えていただけますか?

 

 

 

好奇心や探究心は、人生の中で生活をとても豊かにしてくれるものだと思うんです。ミュージアムに行くとたくさんの「本物」と出会えますよね。それらとまずは出会うことから始まって、そのあとで、興味が持てた時、もう少し深く知ろうとする。すると、知れば知るほど、なんだか面白くなってくる。やっぱり印刷物や映像などでたくさん見たとしても、実際に体験するのとでは大きく違います。当たり前ですよね。実物を見たときにしか感じられない感動がそこにありますから。直接本物の目の前に行ったとき、足の裏から鳥肌が立つような感覚を、まるでその場から動けなくなるような錯覚を実際に体験した時、本当に自分が好きなものが分かるかもしれない。だから、大切なのは「本物の目の前に立つ」ことなんだと思います。それが世界のどこだとしてもです。

 

 

 

―シンプルですが、実物を見ることは本当に大事ですよね。

 

 

 

 

そうなんです。だからこそ、ミュージアムの中にあるショップが持つ責任や義務というのは、とても大きいものだと考えています。その仕事に僕たちが関わる以上、何が正しいのかということをずっと追い続けています。僕たちは10年前にこの会社にEastと名前をつけました。その時はまだ、僕を含めて3人しかいなかったけれど、そのあとしばらくして僕は、「世界一のミュージアムショップ関連会社になろう!」と言ったんです。「世界一」とは何かというと、会社規模でも売上でもなくて(笑)そういうのじゃなくて「世界一真面目にミュージアムショップを作る会社にしよう!」って。それだったら僕たちでもできるかもしれないと考えたんです。これから未来も生きていく僕たちは、お金やモノの使い方や、豊かな生活ってどんなものなのか、そういうことをもっともっと、人それぞれの感覚で考えたり話したりできたら良いと思います。「成長」も大事だけど「成熟」はもっと必要だから。ミュージアムはその「成熟」の助けになってくれると思うんです。本物と出会って、自分たちにとって大切なものとは何かとか、そんなことを考えるきっかけになる場所がミュージアムであったなら、とても素敵だと思うし、だからこそ、僕たちはミュージアムショップを真剣に営むことで、そのお手伝いをしていきたい。そんなふうに考えています。

 

 

 

以上、4週にわたってEastの代表・開 永一郎さんにお話を伺ってきました。

編集部としてもBe-danで毎回熱いお話が聞けて、胸がいっぱいになります…。

読者の方々も、少しずつ私たち編集部と共に美術の魅力を感じていっていただければ幸いです。

なお、今月はクリムト特集でCOCOMONOでも、クリムト展、ウィーン・モダン展の記事を掲載しております。グッズについても開さんから伺ったお話をご紹介しているので、続けてご覧いただければ幸いです。

 

さて、次回のBe-danは…?

 

開 永一郎(ひらき えいいちろう)

株式会社Eastの代表取締役 

同社にて、ミュージアムグッズの企画、デザイン、製造、卸、インテリア、テーブルウェアの企画販売

店舗デザイン、マーケティング、商品企画まで幅広く手がける。

株式会社East

 

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Writer | 齋藤 久嗣

脱サラして満3年が経過。現在は主夫業とアート系のブロガー&ライターとして活動中。

首都圏を中心にほぼ毎日どこかの展覧会に出没中。日本美術が特に好みです!(Twitter:@karub_imalive)

 

Editor | 松栄 美海
OBIKAKE編集部。学生時代は美大で彫刻を学ぶ。IT企業を経て昨年9月よりWEB担当として入社。
OBIKAKEの立ち上げを担当。編集や撮影について日々勉強中。

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