展覧会レポート
2020.3.11
画家が見たこどもたちの姿とは?
春のお出かけは三菱一号館美術館へ!
三菱一号館美術館にて、「画家が見たこども展」が開催中です。
(現在は臨時休館中。詳しくはコチラ)
展示風景
開館10周年を記念する本展では、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちが追求したテーマの中から「子ども」に焦点をあて、都市生活や近代芸術と「子ども」との関係を紹介します。
ナビ派を中心とした油彩・版画・素描・挿絵本・写真等約100点の圧巻の展示です!
本展の中でも、特に必見の作品をご紹介します。
ゴッホの描いた「子ども」
展示風景より、フィンセント・ファン・ゴッホ《マルセル・ルーランの肖像》1888年 油彩・カンヴァス ファン・ゴッホ美術館蔵(左)/メイエル・デハーン《ミミの横顔のある静物》1889年 油彩・カンヴァス ファン・ゴッホ美術館蔵(右)
友人の末娘・マルセルを描いた本作。
生まれたばかりの純粋無垢な視線と、その生命力の強さが表現されています。
“素朴”な世界へのあこがれを抱いていたゴッホにとって、子どもはぴったりのテーマだったのでしょうか。
日常にいる無邪気な「子ども」
展示風景より、《街角》(左)、《並木道》(右)ともにピエール・ボナール『パリ生活の小景』より 1899年 リトグラフ/紙 三菱一号館美術館蔵
こちらはボナールの傑作とされる版画集で、街路や市民の憩いの場を描いたものです。
ドレスアップした紳士淑女、老人、労働者、そして子どもなど、パリの多面性をうかがうことができます。
パリの華やかな雰囲気をまとった「子ども」
展示風景より左、エドゥアール・ヴュイヤール《赤いスカーフの子ども》1891年頃 油彩・厚紙 ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵
スナップ写真のような斬新な構図の本作は、父親らしき人物と手をつないで歩く少女が描かれています。
愛らしい赤いスカーフや水色のカチューシャなど、子ども服の流行まで注意深く表現されています。
無邪気ゆえの残酷さをもつ「子ども」
展示風景より左下、フェリックス・ヴァロットン《可愛い天使たち》1894年 木版・紙 三菱一号館美術館蔵
《可愛い天使たち》とタイトルがついたこちらの作品。
一見無邪気な子どもたちがたくさん描かれているように見えますが、よく見ると中央にいるのは警察官と、貧しい身なりの男性。
ドライなヴァロットンは、無邪気ゆえに時に残酷な面を持つ子ども本質を表現したのです。
たしかに正直すぎて、傷つく一言を言われたりしますよね(笑)。
愛らしさ、素直さ、無邪気さをもった純粋な存在である子ども。時々、現実を突きつける存在でもあります。
多彩な子どもを並べたユニークな展覧会、必見です!
Information
展覧会名:開館10周年記念 画家が見たこども展
会場:三菱一号館美術館
会期:2020.02.15〜2020.06.07
※2月28日〜3月31日まで臨時休館中
詳細:https://obikake.com/exhibition/7961/
OBIKAKE gifts
本展の招待券を5組10名様にプレゼント!
〆切は3月25日23:59まで!
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Editor | 三輪 穂乃香
青い目やブロンドの子どもがいっぱい!日本とは違うんだな~と頭で比較したり。
グッズもめちゃかわなので、是非お財布を忘れずに展示室へ!