ナニソレ
2021.4.10
ナニソレでは、1日1つずつ美術の豆々知識を紹介していきます!
A.石薬師の蒲桜(三重・鈴鹿市)
石薬師の蒲桜は、御曹司社(大木神社の末社)にあるヤマザクラの変種です。三重県の天然記念物に指定されています。
伝説では、平安時代末期の寿永年間(1182-1184)、蒲冠者(かばのかんじゃ)と呼ばれた源範頼(みなもとののりより)が平家追討のため、西へ向かう途中に、石薬師寺(現・鈴鹿市石薬師町)に戦勝祈願と武運を占うためにムチにしていた桜の枝を地面へ逆さにさしたところ、見事に芽が出て育ったのが始まりとされているとか!
ちなみに、「蒲桜」の名は、遠江国蒲御厨(かばのみくりや=現・浜松市)出身の源範頼が蒲冠者、蒲殿(かばどの)と呼ばれたことに由来するそうです。
太田記念美術館で「江戸の敗者たち」が開催されます!
範頼が実際に蒲桜をさした場面を描いた作品「書画五拾三駅 伊勢 石薬師 逆桜」が展示される予定です。